イタリアにポピュリスト政権が誕生!
政治経験のないコンテ氏が次期首相に
混乱していたイタリア政治情勢ですが、ポピュリスト政党の「五つ星運動」と「同盟」が連立政権を樹立、新内閣が現地時間の16時(日本時間23時)に就任することになりました。新政権は公約どおり歳出拡大に向かう可能性が高く、ユーロ圏経済にとっては引き続き重石となりそうです。
法学教授で政治経験のないジュゼッペ・コンテ氏が新首相になる見通しですが、議院内閣制でこういうことは、世界的に見ても非常に珍しいですね。私はちょっと記憶にありません。
これで安心・・・なわけはない
ということで、これらが安心材料になるとはとても思えないのですが、再選挙やユーロ離脱という最悪のシナリオだけは回避されたというマーケットの見方なのでしょう、イタリア政治懸念前のリスクオンには回帰しつつあります。
ユーロ米ドルも回復してきましたが、やはり1.70付近では上値が重くなるようです。
これに連れてユーロ円も128円付近まで上昇。一昨日には124円を割り込むかという勢いで下落していたのに、ものすごい回復力ですね。
ということで、クロス円は全般に堅調ですが、豪ドル円は豪ドル米ドルがやや弱く、82.00〜60円あたりでの揉み合いとなっています。
豪ドル円を日足で見ると、現在は一目均衡表の信憑性がかなり高いように見えます。
クロス円なので、米ドル円・豪ドル米ドルそれぞれの主体性が強い時は、豪ドル円のテクニカルはあまりあてにならないのですが、私は使えるときは使うようにしています。
となると、やはり82円台でしばらく揉み合いが続きそうですが、6月13日あたりから雲の下限がやや上昇してくるので、雲に沿った動きが続くことを前提とすれば、この時期にやや上昇が期待できそうです。
でも、13日って、約2週間も先ですね・・・。
それでもやっぱり雇用統計
さて、今日はなんと言っても米国雇用統計です。以前より注目度は下がった感が否めませんが、やはりいまだに、指標の王道と言えるのではないでしょうか。
事前予想は非農業部門の雇用者数が19万人、失業率が3.9%ですが、前哨戦である5月30日のADP雇用統計を見るかぎりは、それほど弱い数字にはならないと思われます。
ユーロ米ドル上昇による米ドル売りや、トランプ大統領の保護主義的発言がまた強まってきたこともあり、全般米ドルがやや弱いのですが、同時に円も売られるので、米ドル円はちょっと動きにくそうです。
米ドル円時間足は三役好転なのですが、日足では109.74円で基準線と転換線が重なっており、やはりこのあたりは重くなりそうです。
今後もきっとユーロはお騒がせ
降って湧いたように騒がれたイタリア政治懸念も払拭、とまではいきませんが、ユーロ圏は19カ国分の政治を内包しているので、今後もこんなことを繰り返していくのでしょうね。次はスペインでしょうか。
まずは、今夜の米国雇用統計に集中したいと思います。私のループイフダンは、豪ドル円が82.80円をつければ利食いがあるので、瞬間的にでも吹き上がってくれないかな、などと淡い期待もしつつ。
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