私が放送大学に入学してから、今年の春で4年間が経過しました。
『放送大学(大学院)は、学校教育法や大学設置基準等の関係法令に基づき、文部科学省に設置認可された正規の大学(大学院)』(放送大学ウェブサイトより)ですから、学生には当然、各種学割が適用になります。
放送大学は、2年ごとに最低1科目履修すれば、最長で10年間在籍できるので、その間はずっと学割も使えるのですが、月額課金を割引は4年間の期間制限を設けている場合が多いので、4年が経過したこのタイミングで、いったん収支を計算してみることにしました。
支出の部
まず、支出の部門として、放送大学の学費ですが、初年度の入学金と1科目の授業料で34,000円、3年目に1科目の授業料で5,500円、合計39,500円がかかっています。
ちなみに、放送大学には「放送授業」と「面接授業」があり、授業料は放送授業が11,000円、面接授業が5,500円です。学費を節約したい場合は、2年に1度5,500円の面接授業を履修すれば在籍を続けることが可能です。
私は1年目に履修したい授業があったので放送授業にしたのですが、1年目から面接授業にすれば、さらに5,500円の出費を抑えることは可能でした。
他に、高校の卒業証明書が必要なので、手数料と郵送料で合計1,000円程度かかりました。
収入の部
Adobe Illustrator
DTP(デスクトップ・パブリッシング)には必須であるIllustratorには、学生・教職員向けに利用料が最大60%割り引かれる制度が用意されています。4年間(48ヶ月)でどの程度おトクになるのかというと、
月額 | 48ヶ月分 | |
---|---|---|
一般価格 | 2,354円 | 112,992円 |
学割 | 1,058円 | 50,784円 |
差額 | 1,296円 | 62,208円 |
となり、差額がいきなり学費などで支出した40,500円を超過してしまいました。
つまり、Illustratorを使う方は学割を使わなければ損ということですね。
タイムズカープラス(カーシェア)
カーシェアのタイムズカープラスでは、月額1,030円の基本料が4年間0円になる「学生プラン」を用意しています。
ただ、タイムズカープラスの月会費は、カーシェアを利用した月は利用料金に充当されるという性質のものなので、学生プランで1,030円がまるまる48ヶ月分割引になるという計算にはなりません。
記録を見ると、私がカーシェアを利用したのは48ヶ月のうち12ヶ月のようなので、ここでは残り36ヶ月分の基本料が学割として割り引かれたものとして計算します。
月額 | 36ヶ月分 | |
---|---|---|
個人プラン | 1,030円 | 37,080円 |
学生プラン | 0円 | 0円 |
差額 | 1,030円 | 37,080円 |
ここでも4万円近い割引になっているので、カーシェアの会員になっても、実際に利用するのは数ヶ月に1回程度という生活スタイルの場合はかなりおトクになることがわかります。逆に、毎月利用するのであれば、そもそも学生プランを選ぶ意味がありませんね。
Amazonプライム
Amazon Primeについては、いまさら説明の必要がないと思いますが、Amazonでの買い物で「お急ぎ便」が使い放題になるほか、Prime Video、Prime Music、Prime Readingなどが、年間3,900円で利用できる会員サービスです。
学生には、Amazonプライムとほぼ同等のサービス(たまにKindleやFireのPrime会員限定セールなどに参加できないことがあります)を「Amazon Ptime Student」として、プライムの半額以下の年会費1,900円で提供しており、さらに、紙の本を購入すると10%のポイントが還元されるという特典までついてきます。
また、無料おためし期間も6ヶ月と長期間設定されており、しかも、PrimeからPtime Studentに会員種別を変更する場合にも、変更後6ヶ月は無料おためしが適用されるという神仕様になっています。
4年間の割引額を考える場合、当初の無料おためし6ヶ月間は3,900円のPrime年会費が半分かからなかったという計算をすることにします。その後42ヶ月は、年会費の差額を計上します。さらに、紙の本購入での10%ポイント還元については、そのままおおよその額を計上します。
年会費(当初0.5年分) | 年会費(3.5年分) | 紙の本10%還元 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
Amazon Prime | 1,950円 | 13,650円 | 0pt | 15,600円(pt) |
Amazon Prime Student | 0円 | 6,650円 | ▲13,300pt | ▲6,650円(pt) |
差額 | 1,950円 | 7,000円 | 13,300pt | 22,250円(pt) |
紙の本をけっこう買っているのが大きな利益に繋がっています。
しかし、紙の本の10%還元がなくても8,950円は支出が減るので、これだけでもかなり大きいと思います。
ドコモの学割
現在は各社とも年齢制限を設けるようになってしまったので使えませんが、4年前はドコモで学割が利用でき、月額802円のXi月額基本料が0円になる特典が最大37ヶ月適用されました。
ここでは単純に、月額802円×36ヶ月分=28,872円の支出減で計上したいと思います。
ホテルの学割プラン
じゃらんなどで用意されている、ホテルの学割プランを利用すると、一泊あたり一般価格から1,000円くらい安くなります。
これは、一般価格との差額をきちんと記録をとっていないのでおよその金額になりますが、年間4〜5回学割を利用=年間4,500円の支出減として、4年分の18,000円を計上したいと思います。
美術館・博物館
ほとんどの美術館・博物館では、学割料金が設定されています。
これも一般料金と学割料金との差額は記録していなかったので、可能なかぎり調べたところ、4年間で約2万円の支出減となっていました。
奨学金の在学猶予
放送大学の「全科履修生」であれば、在学中は日本学生支援機構から借りている奨学金の返済猶予が受けられます。
厳密に言えば、この間は無利息で融資を受けているのと同じなので、元本に対して数%の「利ざや」を計上しても良いのですが、私の資産状況なども加味しなければ評価しづらく話が複雑になってしまいますし、この記事の趣旨である「学割」とはやや趣旨が異なるので、ここでは計上しないことにします。
収入の部合計
ということで、他にも使った学割があった気もしますが、とりあえず思い出せたところで上記で合計してみます。
差引利益
188,410円(収入の部)ー40,500円(支出の部)
=147,910円のプラス
こうして集計してみると、想像以上に学割のメリットを受けていたことに驚かされます。
主たる学割の権利は使ってしまったとはいえ、この後も2年に1回の履修を続ければ、6年間は除籍されずに在籍することができますから、このプラスはさらに増えていくものと思われます。
今なら10月入学に間に合います
放送大学は、4月と10月の年に2回入学できます。
2018年10月入学は、第1回出願が6月15日〜8月31日と現在出願期間中です。これを逃しても第2回出願期間として9月1日〜9月20日が設定されています。
高校の卒業証明書を取り寄せるには時間がかかりますから、入学を考えている方は、余裕をもって準備を始めることをオススメします。
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