FTSE100の週終値は7035(前週終値比-12)
週中に今年4月以来となる7000割れ
FTSE100の日足チャートです。
この週のFTSE100は24日(月)が21時まで、25日(火)・26日(水)は休場だったため取引機会はほぼ27日(木)と28日(金)だけでしたが、前の週から大荒れとなった米国発の株式相場の影響がFTSE100にどの程度及ぶかが注目されました。
結果としては、26日に動いていた米国市場でダウが史上最大上げ幅を記録する場面では英国休場だったために、この恩恵を受けることがなく、また、ダウ27日引け寸前の急伸には反応が鈍くFTSE100現物はこの日年初来安値を更新します。
週を通してEU離脱に関する材料はポジティブ・ネガティブサイドともほとんど聞こえず、1月14日週の離脱案議会採決待ちムードです。
結果として、週引けでは7035と前週終値比で-12ポイントと小動きだったものの、買い気配で一時7000を割り込んだのは今年4月以来となり、いよいよ7000を挟んだ攻防というムードになってきました。
FTSE100と英ポンド米ドル・今週の振り返り
この週のFTSE100を、英ポンド米ドル相場も参照しながら、時間足で振り返ってみます。
12月24日(月)の英ポンドは、前週終値よりやや高く、1.2639で寄り付いた後に東京時間では1.2697まで上げた後、欧州序盤で1.2632まで一旦小緩みます。
その後はNY序盤で再び上昇して、週の高値となる1.2736まで上昇しますが、買いが続かず終値1.2704。
FTSE100は前週終値の7047からやや高く7093で寄り付いた後はやや下落し、動意薄の横ばい推移のまま21時に7073で引けます。
この日に伝えられた英国関連ニュース
- なし
【25日(火)・26日(水)休場】
27日(木)の英ポンド米ドルは、前日の米国株急騰で英ポンド売り・米ドル買いが進んでいたため1.2631で寄り、東京時間は1.26台なかばでのレンジになりますが、欧州は売りで反応して上昇分を消し、さらに週安値となる1.2615まで売り込まれます。
ロンドンフィクス前後には一時1.2675まで上げるなど荒っぽい値動きとなりますが、全体としては冴えない展開で終値1.2641。
FTSE100は、2日間の休場を挟んで、やや高く7120で寄った後はズルズルと下落して、ロンドンフィクス前後には一時7000を割り込みます。
その後は7000を挟んだ値動きとなりますが、戻りが鈍く終値は6980と、終値としては3月23日(6929)以来となる7000割れとなりました。
この日に伝えられた英国関連ニュース
- 合意なき離脱のシナリオ協議で1月2日に閣僚を招集(一部報道)
28日(金)の英ポンド米ドルは東京時間に上昇し12時台に1.2672をつけますが、その後はジリ安となった後に欧州では大きめに売られて18時台に1.2634。
しかし、その後は英ポンドが買い戻されて、2時台には一時1.27台を回復するも、終値は1.2696。
FTSE100は、7006で寄った後に一時6982まで下落しますが、その後は7000台を回復して19時台には7059まで上昇します。
その後は材料もなく横ばいの小動きが続き、引けにかけてはやや買われる場面もありましたが、最終的には週末に向けた手仕舞い売りも入り7035での引けとなりました。
この日に伝えられた英国関連ニュース
- ハント英外相発言「EUがアイルランド国境のバックストップ措置を期限付きとすることで明確化してくれれば、(1月14日週のEU離脱案議会採決に関して)英下院は通過する可能性がある」
今週発表される英国経済指標
今週は年明けにいくつか指標の発表が予定されていますが、そこまで重要度は高くありません。
やはり、4日(金)の米国雇用統計と株価を睨んだ米債利回り・米ドル中心の値動きとなりそうです。
- 2日(水)…製造業PMI
- 3日(木)…建設業購買担当者景気指数
- 4日(金)…ネーションワイド住宅価格指数/非製造業PMI/消費者信用残高/マネーサプライM4/サービス部門購買担当者景気指数
年初来の配当と支払金利
FTSE100の年間利回りがほぼ確定
1/2〜12/28 | 受取配当 | 支払金利 | 差引利益(A)※括弧内は前回 | 必要証拠金(B)※括弧内は前回 | A÷B ※括弧内は前回 |
---|---|---|---|---|---|
FTSE100 | 30,945円 | 8,729円 | 22,216円(22,069円) | 26,000円(26,000円) | 85.45%(84.88%) |
NYダウ | 56,692円 | 61,425円 | ▲4,733円(▲2,669円) | 58,580円(59,340円) | ▲8.08%(▲4.50%) |
日経225 | 40,834円 | 0円 | 40,834円(37,184円) | 59,300円(61,430円) | 70.04%(60.63%) |
DAX | 0円 | 1,280円 | ▲1,280円(▲1,280円) | 26,200円(26,910円) | ▲4.89%(▲4.76%) |
年初から先週までの受取配当から支払金利を差し引いた実質利回りを計算しています。
日経225は今年最後の配当があり、4万円を超えて証拠金比較の利回りも70%を超えてきました。
DAXはわずかながら必要証拠金が上がるため、利回りがやや悪化しています。
NYダウは、今週も支払金利が大きく、8%超の逆ザヤとなりました。
FTSE100は、ほぼ前週と変わらない利回りとなっています。
FTSE100の必要証拠金が変動制に戻るのが待ち遠しいですね。
FTSE100は6000台への下落が視野に
戻りの材料を欠くFTSE100
この週は、ダウ(現物が)過去3週間下落分の約23%は戻しましたし、日経平均(現物)も9%戻して2万円台を回復したのですが、英国を含む欧州株は非常に戻りが鈍い展開となりました。
FTSE100は、年が明けて間もなく1月14日週にEU離脱の議会採決が待ち受けていますし、豪州株やオセアニア通貨も冴えないことから、中国関連の指標や上海株価が全体に弱かったことも重石になっていると思われます。
EU離脱に関しては、英国のニュースサイトを見ても1月2日に閣僚が招集されるという以外に進展がある様子もなく、本当にこのまま議会採決に臨むのかと不安にさせられます。
今週も引き続き薄商いの中で、元日休場明けの1月2日からEU離脱関連の材料で市場が大きく動揺する可能性もあるので、リスク管理にはあらためて注意が必要になりそうです。
コメントを残す