2月5日からくりっく株365の証拠金基準額が大幅に引き上げられることが突如発表されました。
この記事は、証拠金が引き上げられる前の条件をもとに執筆されていますので、十分にご注意ください。
配当取りを資金効率で考える
2016年のNYダウ上場でかなり有名になった「くりっく株365」ですが、当ブログでは折りに触れ、その陰で目立たないFTSE100についてご紹介してきました。もともと、「年間配当÷証拠金」で考えればFTSE100のほうがNYダウより優れていましたし、さらに、昨年12月18日からはNYダウとFTSE100の買いポジションに金利がかかる(売りポジションは金利受取り)ことから、さらにその差は歴然としたものになりました。
商品 | 証拠金 (1/21現在) | 年間配当 (2017年) | 買建玉金利 (参考) | 差引利益 (差引利益/証拠金) |
---|---|---|---|---|
NYダウ | 42,810 | 51,659 | ▲52,925 (1日145円で試算) | ▲1,266 (▲3%) |
FTSE100 | 10,540 | 29,113 | ▲3,650 (1日10円で試算) | 25,463 (241.6%) |
日経225 | 45,890 | 34,924 | 0 | 34,924 (76.1%) |
つまり現在、基本的にNYダウは値上がり益目的以外の理由で買う理由はない、ということになります。もちろん、大きな配当利益確定日に買って翌日すぐに売るというトレードはあり得ますが、原則として権利落ち分株価が下落しますし、その分を株価上昇でカバーできなければ、やはり金利分の損失が発生するという結果になります。
FTSE100は2月以降の配当が大きくなります
さて、そのFTSE100ですが、月によって配当額にかなりバラツキがあります。
月 | 配当予想額 |
---|---|
1 | 428 |
2 | 5,485 |
3 | 1,723 |
4 | 3,016 |
5 | 3,988 |
6 | 2,584 |
7 | 411 |
8 | 5,912 |
9 | 954 |
10 | 2,107 |
11 | 3,192 |
12 | 813 |
年間合計 | 30,613 |
そうなんです。12月と1月は配当が少ないのですが、2月から配当ラッシュなんですね。2月から6月の5ヶ月間で1万6796円、年間配当額の54.9%がこの期間に集中しています。配当取りを考えれば、ぜひ1月中に買いポジションを建てておきたいところですよね。
FTSE100は、昨年6月の英国総選挙以降ずっと株価7,500あたりをウロウロしており上がる気配も感じられなかったので、私はバイ・アンド・ホールドしていたFTSE100のポジションを、配当が低くなる12月に一旦利確してしまいました。
ところがその後、FTSE100もようやく再上昇の地合いとなり、現在7,850前後まで上昇。1月末までに押し目があるだろうと高をくくっていたのですが、どうもそういう雰囲気でもありません。まさに「押し目待ちに押し目なし」を実感中です。

日足の一目均衡表で見ると、現在きれいな三役好転の状態で、調整の兆候も見えません。1月16日に長い上ヒゲが出たので期待したのですが、翌日からすぐに3連続で陽線となり、19日の週引けでは、ほぼ最高値まで値を戻しています。
現在の売気配7,898で買って2月から6月までの配当1万6796円を受け取り期間中の金利(149日間)1,490円を支払ったとして、株価が7,744まで下がってしまうと、配当分-含み損で期間中の損益はプラスマイナスゼロになってしまいます。一目均衡表の転換線まで下がっても大丈夫ですが、基準線あたりまで下がると、この水準になります。ローソク足で1月18日の安値を見ると、転換線のサポートはちょっと怪しい感じもありますよね。翌1月19日も、下ヒゲは転換線を下抜いています。
結論

私自身の結論としては、2月前にあえて買いポジションを建てることはせず、引き続き押し目を待つことにしたいと思います。もし、どうしても最高値である現在の価格で買いポジションを建てたいなら、かなり長期のバイ・アンド・ホールドを覚悟する必要がありそうです。FTSE100は、たとえ大きな下落があっても、月足超長期で見れば株価を回復していますし、その間も配当は受け取ることができるので、含み損を抱えている間も精神的に救われるものがあります。その下落に耐えるためにも、口座には多めの資金を入れておくことが必要だと思いますし、そのことで資金の運用効率がご自身のプランに合わないようなら、現在のような高値掴みのリスクは避けるべきかと思います。
かりにFTSE100の株価5,900くらいまでの下落に耐えるべく1枚あたり20万円の資金を想定したとしても、年間配当利回りは
(3万613円(2018年年間配当予想)−3,650円(支払金利1日10円として))÷20万円=13.5%
となるので、最低限の利益は確保できそうです。
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