FTSE100の週終値は7403(前週終値比+132)
FTSE100は引き続き上昇基調
FTSE100の日足チャートです。
11日(月)はやや下げたものの、12日(火)以降は日足4手連続の陽線となっており、週の上げ幅としても+132と、値動きとしても危なげのない堅調な上げ相場となりました。

FTSE100(くりっく株365)日足
FTSE100と英ポンド米ドル・今週の振り返り
11日(月)に伝えられた英国関連ニュース
- 鉱工業生産-0.5%(予想+0.1%)
- GDP前期比+0.2%(予想+0.3%)、前年比+1.3%(予想+1.4%)
- 製造業生産高前月比-0.7%(予想+0.2%)、前年比-2.1%(予想-1.1%)
- バルニエEU主席交渉官「離脱期日までに残された時間は極めて短い」「我々が英国のメイ政権と合意した離脱協定がなお最善策」
いつもは週末に溜まったEU離脱関連の材料が一挙に出てくるのが恒例になりつつありましたが、先週に関しては非常に静かな出足で、休場なのをチェックし忘れていたかと疑うほどでした。
夕方発表のGDP、鉱工業生産などの指標がまちまちの結果でGDPは弱かったことから英ポンド売りに繋がり、反射的にFTSE100は買われますが、利益確定が並んでいたのか反落し、この日は始値比マイナスで引けています。

FTSE100時間足(11日)

英ポンド米ドル時間足(11日)
12日(火)に伝えられた英国関連ニュース
- モスコビシEU委員「英国EU離脱に関して、あらゆるシナリオに備える必要がある」
- メイ首相が12日にEU離脱交渉の最新状況を議会で説明予定
- 英国・スイスEU離脱後も現在と同様の貿易条件を維持するための協定を締結
- バルニエEU主席交渉官とバークレイ英EU離脱担当相、ブリュッセルで「建設的な」会合を開いた
- 英閣僚らはメイ首相が辞任を準備中と考えている(英サン紙)
- 離脱協定案、月末までにEUと調整(日経新聞)
- アンドレア・レッドサム英下院院内総務「離脱協定案についてバックストップに期限が設けられない限り議会が支持することはないが、必ずしもEUとの再交渉が必要ではない」「重要なのは恒久的にバックストップに縛られないこと」(ロイター)
- メイ首相「EU離脱協定の変更をEUに迫るためには、勇気をもって行動する必要がある」と発言する見通し(ロイター)
- メイ首相、EU離脱案の見直しに向け、EUとの協議を継続する方針を表明、14日の議会で承認される見通し
今週のEU離脱関連材料の集中投下は、この日でした。
相変わらずポジティブな材料はほとんど見られませんが、発言者がメイ首相以外はそこまでの大物でもないということで、市場は反応薄でした。
そのメイ首相の発言内容も、ほぼこれまでの姿勢を踏襲したもので目新しさはなく、英ポンドも方向感のない値動きが続きます。

FTSE100時間足(12日)

英ポンド米ドル時間足(12日)
13日(水)に伝えられた英国関連ニュース
- メイ首相「EU離脱延期は何の効果ももたらさない」との見解(英FT紙)
- 英首相府報道官、メイ首相がEU離脱後の今夏に辞任を計画しているとの報道を否定
- メイ首相、修正案をまとめる期限を今月26日まで延期
- メイ首相、離脱協定案の批准手続短縮を模索
- 英首相府報道官、メイ首相は主要閣僚らに今週、議会に修正EU離脱案の採決を要請することはないとの認識を語ったと発表
- 欧州委員会、合意なき離脱の場合も離脱日から3か月間は英仏海峡トンネルを現状通り運用するとの提案を発表
- 1月CPI前月比-0.8%(予想-0.7%)、前年比+1.8%(予想+1.9%)
この日は、欧州時間に入り英ポンドが上昇し、週の高値をつけますが、その後は1月のCPIが約2年ぶりの低い水準になったこともあり、反落します。
これを受けてFTSE100は素直に上昇し、NYクローズまで緩やか上昇が継続します。

FTSE100時間足(13日)

英ポンド米ドル時間足(13日)
14日(木)に伝えられた英国関連ニュース
- トゥスクEU大統領「EUは離脱交渉の行き詰まりを打開する堅実な提案が英国から提案されるのを待っている」
- メイ首相「3月29日に秩序だったEU離脱を目指す」
- 米フォード、英国での生産を国外に移管する可能性(ロイター)
- 与党保守党内離脱強硬派、メイ首相が合意なき離脱を選択肢から外す意図に不満、14日採決で造反も(ブルームバーグ)
- 英議会、EU離脱問題でメイ首相提案の動議を否決(一部報道)
この日は、東京時間後場に米国が対中関税期限の延長を検討との報道でリスクオンから米ドル売りとなりますが、その後は反落し約1か月ぶりの安値を更新します。
これを受けて、この日もFTSE100は上昇。

FTSE100時間足(14日)

英ポンド米ドル時間足(14日)
15日(金)に伝えられた英国関連ニュース
- ブリハMPC委員「年1回程度25BP利上げが適切となる可能性がある」
- ブリハMPC委員「合意なき離脱の場合に必要なのは金融引き締めよりも緩和の公算が大きい」
- 英政府、EUと交渉決裂でも離脱期限は変わらずとの認識
- 小売売上高指数前月比+1.0%(予想+0.2%)、前年比+4.2%(予想+3.4%)、除自動車燃料前月比+1.2%(予想+0.2%)、前年比+4.1%(予想+3.2%)
- バークレイ英離脱担当相とバルニエEU主席交渉官、18日にブリュッセルで会談予定
英ポンドは東京〜欧州時間まではほぼ横ばいで推移しますが、NY時間に入りリスクオンムードから英ポンドが買い戻され、英ポンド米ドルは急伸します。
FTSE100はNY時間序盤、英ポンド高に押されてやや下落しましたが、その後は戻り、前週終値比で+132の7403での引けとなっています。

FTSE100時間足(15日)

英ポンド米ドル時間足(15日)
今週発表される英国経済指標
失業者推移、ILO失業率がやや重要度が高くなっているほか、英国内で住宅市場の失速が鮮明になる中、ライトムーブ住宅価格にも一応の注意を払いたいところです。
- 18日(月)…ライトムーブ住宅価格
- 19日(火)…失業者推移/失業率/ILO失業率
- 21日(木)…公共部門純借入所要額/公共部門純借入額
- 22日(金)…BBA住宅ローン承認件数
配当と支払金利
2019年の配当利回り
2019/1/2〜2/15 | 受取配当 | 支払金利 | 差引利益(A) | 必要証拠金(B)※()内は前回 | A÷B |
---|---|---|---|---|---|
FTSE100 | 2,398円 | 1,027円 | 1,371円 | 26,000円(26,000円) | 5.27% |
NYダウ | 9,226円 | 7,592円 | 1,634円 | 81,580円(81,190円) | 2.00% |
日経225 | 170円 | 0円 | 170円 | 70,220円(71,450円) | 0.24% |
DAX | 0円 | 0円 | 0円 | 30,250円(30,020円) | 0% |
FTSE100の実質利回りがようやくプラス圏に浮上しています。
12日の配当が109円(予想108円)、13日は1,873円(予想1,940円)とやや少なかったものの、現時点で実質利回りが5%を超えているのは良好な成績であると思います。
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FTSE100は要因のよくわからない上昇が継続
材料不明ながら非常に堅調な推移
前週までは、週中で危ない場面もありながら、終値としてはやや上昇、という雰囲気でしたが、この週に関しては、かなり堅調な推移での明確kな上昇となっており、週としては約1.3%の大幅上昇となっています。
テクニカル的には、週足一目均衡表の雲の下限に上値を抑えられた形です。
雲の中に入ると、上昇が継続するとしても、少し動きが鈍くなる可能性が高そうですね。

FTSE100(くりっく株365)週足
3月29日まで40日
3月29日の英国EU離脱期限まで、今日で残り40日となりました。
メイ首相は、引き続き姿勢を変えることもなく、秩序だった離脱を期限までに実行するという発言を繰り返していますが、議会との調整も、EUとの交渉も全く進展がない状況で、ただ闇雲にゴールだけを示すというのは、リーダーとしていかがなものかという感じはします。
この週、ちらほらと聞こえた「メイ首相辞任」というワードは、ブレグジット関連の材料には感覚が麻痺して鈍感になっているマーケットも、辞任が現実となれば大きく動揺するのではないかと思います。
その意味では、EU離脱に「首相辞任」という新たなメニューが加わったという感じもしますが、何を材料に動いているのかわからないFTSE100に関しては、これにも反応が予想がしにくいところです。
とりあえず、2月の配当に向けて買いポジションを建てた方が、今のところ値上がり益も得られているということでは、理由はどうあれ現状の地合い継続を祈りたい気持ちです。
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