くりっく株365のFTSE100は、前週に続いて小幅に上昇。トゥスクEU大統領の「地獄の特等席」発言が物議を醸しています。

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FTSE100の週終値は7271(前週終値比+37)

FTSE100は引き続き緩やかな上昇

FTSE100の日足チャートです。

先週も英ポンド米ドルは荒っぽい動きになりましたが、FTSE100は緩やかな上昇基調を継続し、一時7360まで上昇しました。

FTSE100(くりっく株365)日足

FTSE100(くりっく株365)日足

FTSE100と英ポンド米ドル・今週の振り返り

4日(月)に伝えられた英国関連ニュース
  • 日産、次期SUVの英工場での生産を撤回
  • メイ首相、6月6日総選挙の可能性を否定
  • エリザベス女王らEU離脱に伴う非常事態に備え退避を計画か
  • ジャドビ英内相、EU離脱後のアイルランド国境管理について既存技術を利用して解決することが可能との認識
  • 1月建設業PMI50.6(予想52.5)
  • 安倍首相「英国の合意なきEU離脱は回避すべき」

週明けは既にパターン化しつつありますが、EU離脱関連の情報が立て続けに伝えられました。

EU離脱に関して目新しい材料はなかったのですが、建設業の停滞が指標の弱さからも明らかになっています。

FTSE100(4日)

FTSE100(4日)

英ポンド米ドル(4日)

英ポンド米ドル(4日)

5日(火)に伝えられた英国関連ニュース
  • 英政府、週内にも協定離脱案に提示する予定の内容は否定された案の「焼き直し」か(日経新聞)
  • コベニー・アイルランド外相「英議会のバックストップ代替措置要求は不合理な希望的観測」
  • メイ首相、EU離脱めぐりフォスターDUP(民主統一党)党首と6日に会談
  • メイ首相は企業トップらに対し合意なき離脱を避けるためEU政策当局者に求めることを促した(英FT)
  • バルニエEU主席交渉官「アイルランド国境問題に関するバックストップを含む離脱協定案の再交渉を行う意向はない」
  • BOE(英中銀)、合意なき離脱でも1年間はCCP(中央清算機関)を在EUの参加者が使える措置を予定
  • グレイリング英運輸相「EU離脱を延期することはない」(英テレグラフ紙)
  • 1月非製造業PMIは50.1(予想51.0)
  • メルケル独首相、ブレグジットをめぐり膠着状態の打開策を見出す時間はあるとの認識
  • メイ首相、7日にユンケル欧州委員長と会談実施

この日はEU離脱に関する要人発言が相次ぎ、そのほとんどがネガティブな材料として認識されたため、英ポンドが売り込まれる展開になりました。

これを受けてFTSE100は素直に上昇し、引け直前に7360の週高値を更新します。

FTSE100(5日)

FTSE100(5日)

英ポンド米ドル(5日)

英ポンド米ドル(5日)

6日(水)に伝えられた英国関連ニュース
  • 英閣僚はEU離脱を5月24日に延期する計画を協議している(英テレグラフ紙)

この日は、英ポンドは前日の安値圏を継続、FTSE100は7310-7360と高値圏でのもみ合いとなります。

米トランプ大統領の一般教書演説をはじめ目新しい材料に欠く中、引けに向けては方向感のない値動きとなります。

FTSE100(6日)

FTSE100(6日)

英ポンド米ドル(6日)

英ポンド米ドル(6日)

7日(木)に伝えられた英国関連ニュース
  • S&P、合意なき離脱なら英国の格付け見通しの引き下げにつながるおそれがある
  • トゥスクEU大統領「英国のEU離脱を撤回できるとの考えは捨て去った」「現在の優先事項は合意なき離脱となった場合の失策を回避すること」
  • メイ首相、EU離脱案をめぐる2回目の採決について2月末までの延期の準備(英テレグラフ紙)
  • ユンケル欧州委員長はバラッカー・アイルランド首相と会談し「EU離脱協定案は最善で唯一実現可能なもので、再交渉しない」との共同声明を発表
  • メイ首相、ユンケル欧州委員長との会談で「法的拘束力のある変更」を求める方針
  • ハリファックス住宅価格(1月)-2.9%(予想-0.7%)前年比+0.8%(予想+1.5%)
  • BOE(英中銀)政策金利を0.75%に据え置き・資産買取り据え置き・金利据え置き賛成9対0

この日は17:30にBOE政策金利発表がありましたが、政策金利、資産買取プログラム、賛成票すべて市場予想どおりだったため、いったんの材料出尽くしとなり、英ポンドが売られ、反射的にFTSE100が買われます。

しかし、NY時間を前に理由のよくわからない英ポンド買い戻しが始まり、英ポンド米ドルは一時1.30直前まで上昇します。

英ポンド買いの要因としては、前日からの下落分の買い戻しに加え、EU首脳が英政府との交渉を再開することで合意したと伝わったことが材料になったとも言われています。

これを受けてFTSE100は下落し、一時7254と、週明けからの上昇分をほぼ消す動きになります。

FTSE100(7日)

FTSE100(7日)

英ポンド米ドル(7日)

英ポンド米ドル(7日)

8日(金)に伝えられた英国関連ニュース
  • カーニーBOE総裁「英経済は合意なき離脱に準備不足」
  • レッドサム英下院議長、14日にEU離脱に関する動議を討議する方針
  • ユンケル欧州委員長、メイ首相との会談を経て「離脱案の再交渉はしない」方針を確認
  • メイ首相、トゥスクEU大統領「英国EU離脱を推進した人々には地獄の特別な場所が待っている」との発言に抗議
  • メイ首相、EU離脱動議修正について野党労働党の複数の議員に接触か(英サン紙)

この日は英ポンド米ドルは1.2950付近でのもみ合いとなります。

FTSE100は一時始値を割り込みますが、その後は自律反発して+37の7271で週の引けとなっています。

FTSE100(8日)

FTSE100(8日)

英ポンド米ドル(8日)

英ポンド米ドル(8日)

今週発表される英国経済指標

MPCを通過し、今週はGDP、CPIです。

他にも鉱工業生産、製造業生産高、生産者出荷価格など高注目度の指標発表が予定されています。

  • 11日(月)…商品貿易収支/鉱工業生産/GDP/総合事業投資/製造業生産高/サービス業指数
  • 13日(水)…消費者物価指数/小売物価指数/生産者仕入価格/生産者出荷価格/生産者物価指数/ONS住宅価格
  • 14日(木)…RICS住宅価格/ブリハMPC委員講演
  • 15日(金)…小売売上高指数

配当と支払金利

2019年の配当利回り

2019/1/2〜2/8受取配当支払金利差引利益(A)必要証拠金(B)※()内は前回A÷B
FTSE100416円886円▲470円26,000円(26,000円)▲1.81%
NYダウ6,476円6,343円133円81,190円(80,000円)0.16%
日経225170円0円170円71,450円(72,410円)0.24%
DAX0円0円0円30,020円(30,740円)0%

NYダウの実質運用率が、ようやくわずかにプラス圏に浮上しています。

FTSE100はマイナス幅を拡大していますが、今週は12日に108円、13日に1,940円の配当が予定されていますので、大きくプラスになります。

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FTSE100はEU離脱関連の材料にほとんど反応なし

かろうじて週足陽線

この週は、週中で危なっかしい場面もありましたが、引けにかけて持ち直して、終値は前週比プラスで引ける結果となりました。

EU離脱関連の材料に英ポンド米ドルは神経質に反応しますが、FTSE100はほとんど反応していません。

現在の英国の政治的・経済的条件下で株が上がるというのは、冷静に考えると非常に不気味なものがありますが、「マーケットは常に正しい」ので、後からわかるような理由が潜んでいるのかもしれませんね。

FTSE100(くりっく株365)週足

FTSE100(くりっく株365)週足

「ブレグジット推進派には地獄の特等席」はポーランド人として自然な感情

この週もEU離脱に関する要人発言が相次ぎましたが、トゥスクEU大統領の「ブレグジット推進派には地獄の特等席」発言は英メディアを中心に、大きな物議を醸しました。


バラッカー・アイルランド首相との共同会見での発言だったため、動画には発言後にバラッカー首相から「英国メディアに叩かれますよ」と言われて苦笑する様子まで収録されています。

ポーランド人であるトゥスク氏は、英国がEU離脱に向かった理由のひとつである「東欧系移民の排斥」をおもしろく思っているはずもなく、この期に及んでEU側に離脱条件でさらなる譲歩までを求めてくる離脱派に対して、内心「地獄に堕ちてほしい」と思っていることは、むしろ自然な感情だと思います。

とくに英国におけるポーランド系移民は、かつて最多だったインド系を超えており、結果としてポーランド系移民やポーランド人労働者は、移民排斥運動の矢面に立ちやすかったと言えます。

相手に本音を言わせることが交渉のスタートライン、などという方もいますが、トゥスク大統領に関して言えば、上記の理由から個人としての意見が大きく変わるという可能性は低いように思われます。

バルニエEU主席交渉官も対英強硬姿勢に転換か

前週には、バルニエEU首席交渉官の「英国が考えをあらためるなら再交渉に応じる用意がある」という発言が伝えられていましたが、この週は一転、「アイルランド国境問題に関するバックストップを含む離脱協定案の再交渉を行う意向はない」と強硬姿勢に転換したかのような発言が伝えられています。

これを額面通り解釈すれば、EU側の要人はほとんど対英強行派ということになり、離脱条件再交渉は非常に難しい状況になりました。

かといって英議会側は「メイ首相の離脱案より英国に有利な条件をEUから引き出すこと」が目的化している向きもあり、EU側が取り付く島もない状況と理解はできても、上げた拳の振り下ろしどころに困ることになるでしょう。

当事者ならぬ私たちは経過を見守るしかありませんが、EU離脱関連のニュースがあった場合に、FTSE100が上がるのか下がるのか予想がつかないという状況は、ちょっと困ったものだと思っています。

直近で可能性のある「EU離脱延期」という材料は、英ポンド買い→FTSE100下落かな・・・と思うのですが、まあ、「下がったら買う」くらいに悠然と構えておくくらいでちょうどいいのかもしれませんね。

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ABOUTこの記事をかいた人

そうたろう

FXと節約を組み合わせた記事を書いています。 元会社員、元会社経営者にして元浪費家。現在はフリーランスで生計を立てています。もっと早くお金の正体に気づいておけばよかったな〜などと後悔しながらも、あとの祭り的人生をそれなりに楽しんでいます。