いよいよ英国がEU離脱を正式通知。欧州経済はややリスクオフムードです。米ドル円は111円台をキープしています。

イギリスのEU離脱正式通知でユーロ安

ユーロ・米ドル、英ポンド米ドル

29日6時からのユーロ米ドルと英ポンド米ドル15分足です。予定どおりではありますが、29日に英国がリスボン条約第50条に基き正式にEU離脱を表明したことから、ユーロが売られる展開となりました。また、ECBがハト派政策転換に慎重との報道が出たこともユーロ売りの要因となっているようです。一方で英ポンド米ドルはやや上昇しており、ユーロと対照的な動きが印象的でした。

欧州は現在、主要国の政権がいずれも盤石とは言い難く、英国のEU離脱を自国野党の政治材料にさせないことに必死で、早速ドイツのメルケル首相が、英国が提示する、離脱交渉と並行したFTA等の関係構築を話し合う交渉手順に正式に拒否の意向を示し、EU内で足並みを揃える形となりました。英国が安全保障と治安を提供する代わりにFTAをはじめとする通商関係を結ぼうとする交渉内容は明らかに無理筋で、これを認めてしまっては残留各国の与党が批判を浴びるという懸念は理解できなくもありません。

どの国も白人国家の真骨頂剥き出しで清々しいほどですが、そういった無秩序の妥協的産物がEUでありユーロだったことを考えれば、現在の混乱の先にも新たな秩序が生まれるのではないかと思います。フランス大統領選が今後最大の懸念事項となりますが、トランプ政権が滑り出しでそこまで好調とは言い難い状況が続いており、フランス大統領選の5月までの2ヶ月間に流れが大きく変わるとは考えにくいことからも、フランス極右勢力がそこまで台頭する可能性は低いと思われます。フランスがユーロから抜けたら、ユーロは事実上ドイツ・マルクと変わらなくなってしまいますし、強烈なユーロ高で大混乱になりそうですよね。

米ドル円

29日6時からの米ドル円と米10年債利回り15分足です。111.0円にサポートもレジスタンスもなく、行ったり来たりを繰り返しています。29日の米中古住宅販売保留係数(前月比)が5.5%と予想の2.5%を大きく上回ったことを受けてやや米ドルが買われましたが間もなく息切れ。指標に反応しづらい市場が戻ってしまった感じがあります。

米10年債利回りは買い戻しでまた2.4%を割り込み、ここのところ連動性の高かった米ドル円の値動きとやや乖離が生じてきました。30日午前は111.10円前後の値動き。やや方向感に乏しくなっています。

豪ドル円、豪ドル米ドル

29日6時からの豪ドル円と豪ドル米ドル15分足です。豪ドルの堅調が続き、豪ドル米ドルはゆっくりと1豪ドル=0.77米ドル台を目指す展開になっています。豪ドルは相変わらず材料がないのでテクニカルを見ると、21日移動平均線が0.7686(+1)、0.7749(+2)、3月21日高値が0.7750となっており、このあたりがやや意識されそうです。

現在85.20円前後の豪ドル円は、堅調な豪ドルを背景に86円台までの回復はそこまで重くないと思われます。

ループイフダン

米ドル円S15が5回、豪ドル円B40が1回の利食いでした。ここ2日は、豪ドル円に救われています。米ドル円はまた小さな膠着状態に入った感もありますので、ここは豪ドルの活躍を期待したいところです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ABOUTこの記事をかいた人

FXと節約を組み合わせた記事を書いています。 元会社員、元会社経営者にして元浪費家。現在はフリーランスで生計を立てています。もっと早くお金の正体に気づいておけばよかったな〜などと後悔しながらも、あとの祭り的人生をそれなりに楽しんでいます。