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FTSE100の週引け7576
一時4月27日(7452)以来の安値
FTSE100の日足チャートです。
今週のFTSE100は、前週の終値7569と前週の終値とほぼ同水準で寄り付きました。


10日(月)は、英国月次GDP・貿易収支・鉱工業生産指数・製造業生産高が発表されましたが、まちまちの内容だったため、FTSE100や英ポンドの反応は限定的となりました。
また、この日は欧州時間終盤になって、「バルニエ氏が6〜8週間で離脱交渉が合意に達する現実性」と報じられ、英ポンドが1.2934から一時1.3050まで買われたため、FTSE100は下落するという場面がありました。
この日の終値7542と、ほぼ横ばいです。


11日(火)は、東京時間で英ポンドがさらにジリ高となり、欧州時間の寄りで一時1.3086まで急伸したことを受けてFTSE100は、7473と大きく下に窓を開けて寄り付きます。
その後の1.30割れとなる英ポンド急落も、FTSE100は安値圏でのもみ合いが続きますが、ロンドンフィックス直前に、ハモンド財務相の議会答弁が報じられ、「6〜8週間で英EU離脱協議が合意することは実現可能」との認識を示したことで、今後は英ポンドはあまり買われず、FTSE100が7525まで買われるという反応が見られました。
この日はBOE(英中銀)のカーニー総裁が2020年1月末まで任期を延長されることが発表されましたが、マーケットは反応薄、さらに、この日発表された英雇用統計・ILO失業率への反応も限定的となりました。


12日(水)は、7511から堅調な推移となり、ようやく前週の引け水準まで回復します。
この日の終値7548。


13日(木)は、7560とやや高く寄り付いたものの、MPCへの警戒感からかポジション調整の売りが持ち込まれたようで、一時7521まで売られ、MPC直前には、トルコ中銀の政策金利発表で下落分が買い戻されるという、神経質な値動きを見せます。
MPCでは事前予想どおり政策金利・資産買入枠ともに据置きが発表され、据置き賛成も9対0だったことから安心感が広がり、英ポンドが1.3122まで買われたこともあり、FTSE100は小幅に下落します。
結局、その後のNY時間を通して大きな動きにはならず、ほぼ当日寄り水準の7554で引けます


14日(金)は、7570とやや高く寄り付きますが、英ポンドがジリ高となる中でFTSE100は7542まで下落。
欧州時間終盤には、ラーブ英EU離脱相の「実行可能な結論に向けた条件をクリアしつつある」という発言が伝えられると英ポンドが急伸しますが、「相違点は残っている」との続報に急落するという神経質な反応を見せます。
これに対して、FTSE100の反応は限定的でした。
その後は、ロンドンフィックス直後に、この週の大きなトピックの一つである、「米中貿易協議に関わらず中国に追加関税2000億ドルを課したい」というトランプ大統領の発言が伝えられて英ポンドが週引けの1.3066まで断続的に売られますが、FTSE100は初期反応では下落したものの、その後は英ポンド安を好感して逆に値を上げ、結局、7576での週引けとなりました。
週足チャート
週足では何とか陽線で引けたものの、安値は拡大していますし、前々週からの下落トレンドが変わったとまでは言えないようです。
一目均衡表では雲に沿って下落しており、少なくとも、11月5日の週まで続く雲の上限(7364)までは、安値を広げる可能性もありそうです。
今週発表される英国経済指標
今週は、英国の物価関連指数が発表されますが、中でも、今後の利上げ判断の材料となるCPI(消費者物価指数)が注目されます。
- 10日(月)…ライトムーブ住宅価格
- 12日(水)…消費者物価指数/小売物価指数/生産者物価指数
- 13日(木)…小売売上高
- 14日(金)…公共部門ネット負債
年初来の配当と支払金利
FTSE100は年末まで配当が継続
1/2〜9/14 | 受取配当 | 支払金利 | 差引利益(A)※括弧内は前回 | 必要証拠金(B) | A÷B ※括弧内は前回 |
---|---|---|---|---|---|
FTSE100 | 24,811円 | 5,598円 | 19,213円(19,330円) | 26,000円 | 73.90%(74.35%) |
NYダウ | 41,751円 | 41,249円 | 502円(1,200円) | 83,000円 | 0.60%(1.45%) |
日経225 | 21,684円 | 0円 | 21,684円(21,684円) | 76,000円 | 28.53%(28.53%) |
DAX | 0円 | 1,202円 | ▲1,202円(▲1,202円) | 42,000円 | ▲2.86%(▲2.86%) |
年初から先週までの受取配当から支払金利を差し引いた実利益を計算しています。日経225とDAXは前週と変わらずです。
先週、1日あたりの支払金利が200円を超えていたNYダウですが、やや落ち着き1日約184円の支払金利となっていますが、配当が589円しかなかったため、運用利益はまた低下しています。
FTSE100も、支払金利は1日約20円と、過去1ヶ月では最低水準まで下がりましたが、配当が26円しかなかったため、運用利益はやや低下しました。
判断が難しいFTSE100の押し目
FTSE100が反応する材料に偏り
FTSE100は、引き続き大きな意味では横ばいと言えますし、週足で見れば2016年7月からの非常に緩やかな上昇トレンドの中にいるとも言えますし、短期的には一目均衡表の雲に沿って7200前後までは下落してもおかしくない値動きにも見えるため、今後の予想が非常にしづらい局面です。
相関性が崩れていた英ポンド米ドルレートについては、今週になって、英ポンドが急伸する場面では、やはりFTSE100が下落するという従来の反応を見せており、部分的に相関性が戻っているようにも見えます。
また、合意なきEU離脱に関する報道には、英ポンド、FTSE100とも、これまで以上に神経質に反応するようになっています。
月末からの英保守党大会の動向に注意
9月30日から10月3日の日程で、英保守党大会の開催が予定されており、10月のEU離脱交渉期限を直前に、保守党内の意見が一致するかが注目されています。
一部では、317人の保守党議員のうち約4分の1にあたる80名がメイ首相の計画に反対するとも言われており、保守党投票までに反対派がさらに数を増やすようだと、政局は一気に不安定になり、ふたたびハードブレグジット懸念が広がります。
「触らぬ神に祟りなし」ではありませんが、ポジションを持っているのであれば仕方ないところですが、EU離脱交渉内容が確定するまでの間は、英ポンドとFTSE100にはできるだけ触らないというのがセオリーではないかと思います。
ただし、なかなか下がらなかったFTSE100が、ブレグジット関連で大きく下落するような場面では、買いのチャンスという可能性もあるので、そのあたりは積極的に買う姿勢も同時に持っていきたいものです。
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