FTSE100は週引けでやや上昇
FTSE100の日足チャートです。7705と、週引けで前週の7665からやや上昇となりました。
7月9日(月)には、英国のデイビスEU離脱担当相、さらにジョンソン外相が辞任するという情報が伝えられ、英ポンド米ドルは欧州時間に1.3188まで売り込まれます。
これを受けてFTSE100は英ポンド安を好感したのか、前週引け水準をバックに、寄りの7684からどちらかといえば上昇基調。この日は結局7727と陽線で引けました。
ところが11日(水)には、安値が7615といきなり日足一目均衡表の基準線・転換線ともに下抜く動きとなります。このまま雲の下限を目指す動きかとも思われましたが、その後は英ポンドのさらなる下落もあってやや持ち直し、週引けでは雲の上限水準を回復しています。
週足で見ると、先週までの下落基調から、やや地合いが回復したように見えます。
これまで注目していた遅行スパンは予想どおりローソクを下抜きましたが、今のところ持ちこたえているようです。
しかし、英国経済指標は良好なものの、政治に特段明るいニュースが聞かれない中、FTSE100の下値を支えているのは、ほぼ英ポンド安だけという不安定な状態が続いていますので、引き続き目線はダウンサイドリスクということになろうかと思います。
今週は英国雇用統計と物価統計、とくに英ポンド利上げに関する動きで、消費者物価指数が注目されます。。
- 16日(月)…ライトムーブ住宅価格
- 17日(火)…雇用統計/ILO失業率
- 18日(水)…生産者物価指数/小売物価指数/消費者物価指数
- 19日(木)…小売売上高
- 20日(金)…公共部門ネット負債
英ポンドは上昇基調
英ポンドは、大きく下落しています。
1.3314で寄り付いた今週でしたが、早速9日(月)には、前述の閣僚辞任により英ポンドは素直に売られて一時1.3188まで下落。その後やや持ち直しましたが、11日(水)にふたたび大きく下落し、あれよあれよという間に、週引け前には、1.31のサポートを見据えた攻防となっています。
堅調な英経済と直近の個人消費動向などを見ても、英中銀の利上げ姿勢に変化がないという見方が支配的であるにもかかわらず売り込まれる英ポンド。13日(金)にはトランプ大統領が英国のEU離脱方針を批判したとか、それはフェイクニュースだとか情報が飛び交いましたが、英米通商問題という新たな火種については、今週以降も注意深く見守っていく必要がありそうです。
また、なんと言っても今週は英国物価統計発表がありますので、8月のMPC(金融政策委員会)での利上げ観測に対する影響が重要になります。4月には利上げが織り込みが90%に達していましたが、これが直近で70%前後まで下落しており、見通しがかなり揺らいでいる状況です。
具体的には、CPI(前年比)が市場コンセンサスどおり+2.6%であれば8月利上げ観測が再び支持されて、英ポンド買いの材料となりそうです。そうなると、FTSE100としては下落の材料となります。
年初来の配当と支払金利
1/2〜7/13 | 受取配当 | 支払金利 | 差引利益(A)※括弧内は前回 | 必要証拠金(B) | A÷B ※括弧内は前回 |
---|---|---|---|---|---|
FTSE100 | 17,262円 | 3,929円 | 13,333円(13,396円) | 26,000円 | 51.28%(41.86%) |
NYダウ | 29,089円 | 30,389円 | ▲1,300円(275円) | 83,000円 | ▲1.57%(0.26%) |
日経225 | 20,165円 | 0円 | 20,165円(20,165円) | 76,000円 | 26.53%(21.01%) |
DAX | 0円 | 1,202円 | ▲1,202円(▲1,202円) | 42,000円 | ▲2.86%(▲2.23%) |
年初から先週までの受取配当から支払金利を差し引いた実利益を計算しています。今週16日から必要証拠金が引き下げられますので、運用利益率の計算は新しい証拠金を元に計算しています。日経225とDAXは、先週の実績から変化がありませんが、証拠金の変化で運用利益率が上昇しています。
FTSE100は、11日に13円の配当があったけで、支払金利は86円だったのでを差し引きで73円のマイナスということで、実際の運用成績は前週から下落しているのですが、必要証拠金が下がったことで、名目の運用利益率は上昇しています。
スプレッドは50以上になることはないようでしたが、相変わらず40台と広いままとなっています。
今週はとにかく、いつもより英ポンドの動向から目が離せない一週間となりそうです。
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