FTSE100は横ばいからやや下落

FTSE100の日足チャートです。4日(月)には、一時5月24日以来の水準となる7795まで値を上げましたが、その後は下落して7740で引けると、週を通しての揉み合いとなり、週の寄り(7736)からやや下落した7707で引けとなりました。
この週については、英国経済や英国株にとって特段の材料がなかったこともあり、様子見ムードが広がっているものと思われ、前週で調整終了の可能性も考えられましたが、再上昇するとしても、もう少し時間がかかりそうです。

週足チャートでは、大きな動きではないものの、やや下落。一目均衡表では、現状では悪い形ではありませんが、このまま行くと、2週間後に遅行スパンがローソクにぶつかるのがやや気になります。
5月は7925という史上最高値をつけ8000はクリアできなかったものの、投資家心理としては、一旦達成感が出てもおかしくない場面ではあります。
G7は無事通過した感がありますし、今週は英国関連の指標発表が相次ぎますので、このあたりを手がかりに再上昇できるかどうかが、大きなポイントになってくると思われます。
- 11日(月)…貿易収支/鉱工業生産指数/製造業生産高
- 12日(火)…ILO失業率/雇用統計
- 13日(水)…消費者物価指数/小売物価指数/生産者物価指数
英ポンドは底打ちを確認
さらに、英国株の重石として意識されるのが、英ポンドの上昇です。

英ポンド米ドルは、やはい5月29日の1.3293で底打ちだったようで、日足チャート上は再度上昇トレンドに入ったように見えます。
4月17日(1.4375)からの下落分が買い戻されると想定すると、昨年の英ポンド上昇時以上に、株価にとってはネガティブな材料になり得ます。
現状、英ポンドが主体的に買われているというよりは、米ドルとユーロの動きに連れているところが大きいので、その意味では、やはり英ポンドも上昇するということを前提にしておくほうが確度が高いようには思われます。
年初来の配当と支払金利
1/2〜6/9 | 受取配当 | 支払金利 | 差引利益(A)※括弧内は前回 | 必要証拠金(B) | A÷B ※括弧内は前回 |
---|---|---|---|---|---|
FTSE100 | 15,854円 | 3,187円 | 12,667円(10,820円) | 32,000円 | 39.58%(33.81%) |
NYダウ | 25,997円 | 24,811円 | 1,186円(1,839円) | 106,000円 | 1.12%(1.73%) |
日経225 | 17,225円 | 0円 | 17,225円(17,225円) | 96,000円 | 17.94%(17.94%) |
DAX | 0円 | 1,202円 | ▲1,202円(▲1,202円) | 54,000円 | ▲2.23%(▲2.23%) |
年初から先週までの受取配当から支払金利を差し引いた実利益を計算しています。DAXは今回も支払金利がゼロでした。日経225はもともと支払金利がなく、今週も配当がない週だったので、この2商品は先週の実績から変化がありません。
NYダウは6月6日に530円の配当が発生しただけで金利は1,203円の支払いが発生したため、「差引利益/必要証拠金」が前回の1.73%から1.12%へと再び下落しています。
先週、FTSE100で懸念された支払金利の上昇傾向ですが、前週は一日あたり80円近くまでになっていたところ、週を通して30円まで下落しました。FTSE100は8月まで大きな配当がないので、このまま支払金利が落ち着いてくれるといいですね。
8月には6,162円の配当が予想されているので、新規ポジションを建てるタイミングを探っている方は悩みどころではありますが、この記事で見てきた条件を総合すれば、今ポジションを建てるのは、あまり勝算がある選択ではないように思います。とくに英ポンドの買い戻しについては、動向を注意深く見守る必要がありそうです。
英ポンドの推移は、「英ポンド円」で見ると米ドル円の要因も入り込んで正確な観測ができないので、必ず「英ポンド米ドル」で見るようにしてください。
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