FTSE100は調整終了か
FTSE100の日足チャートです。FTSE100は、5月29日(火)のイタリア政治懸念を受けて、一時、週の最安値となる7618をつけました。
翌30日(水)にはイタリア政治懸念が一旦後退し、マーケット全体にリスクオンムードとなったので、FTSE100も徐々に値を戻す展開となり、7717で週の引けとなっています。
5月22日の7925から29日の7618までと3.9%程度の下落ですから、完全に調整を終えたとは言い切れませんが、昨年、世界的に株価が上昇する中で、FTSE100だけは取り残され、7100〜7600の狭いレンジで推移したことを考えると、良いところまで下がったのではないかと思います。
英ポンドも5月29日で底打ちか
懸念材料としては、英ポンド相場が一旦底打ちしたと見られることでしょうか。
英ポンド米ドルは、4月17日の高値1.4375から1ヶ月少々で1000pt以上(7.5%相当)下落し、5月29日には1.3293まで値を下げました。
これを米ドル円に置き換えると、現在の109.5円から1ヶ月で101.3円前後まで下落するということですから、さすが「殺人通貨」の異名を取るだけのことはあります。
ところが、英ポンド米ドルも29日で一旦底打ちとなったのか、30日からは上昇に転じています。これが株価にどう影響するかは、しばらく情勢を見ないと判断できないところです。
この2ヶ月間のFTSE100上昇の要因のひとつが英ポンド安だったことは間違いないので、この逆回し現象のようなものが発生するか、ということですね。
昨年のFTSE100の上昇が鈍かったのは、英ポンド高が重石となっていたと考えると、やはりこの先は為替の動向を注視していく必要がありそうです。
年初来の配当と支払金利
1/2〜6/2 | 受取配当 | 支払金利 | 差引利益(A)※括弧内は前回 | 必要証拠金(B) | A÷B ※括弧内は前回 |
---|---|---|---|---|---|
FTSE100 | 14,796円 | 2,976円 | 10,820円(11,685円) | 32,000円 | 33.81%(36.52%) |
NYダウ | 25,447円 | 23,608円 | 1,839円(512円) | 106,000円 | 1.73%(0.48%) |
日経225 | 17,225円 | 0円 | 17,225円(17,225円) | 96,000円 | 17.94%(17.94%) |
DAX | 0円 | 1,202円 | ▲1,202円(▲1,202円) | 54,000円 | ▲2.23%(▲2.23%) |
年初から先週までの受取配当から支払金利を差し引いた実利益を計算しています。DAXは今回も支払金利がゼロでした。日経225はもともと支払金利がなく、配当がない週だったので、この2商品は先週の実績から変化がありません。
NYダウは5月29日に1,522円、31日に833円の配当が発生したので、「差引利益/必要証拠金」が前回の0.48%から1.73%へと小幅に回復しています。
FTSE100は、1日40円弱だった支払金利が、77〜79円まで上昇しています。これを受けて、「差引利益/必要証拠金」も、前回の36.52%から33.81%に大きく下落。6月は今回分を含めて2,727円の配当が予想されていますが、7月は419円と大きく落ち込みます。
現状の支払金利水準が続くと仮定すれば、2ヶ月で4,700円程度の負担(78円×61日=4,758円)となりますから、配当を受け取っても1,600円程度の赤字になってしまいます。
8月には6,162円の配当が予想されているため、ここで取り返すことはおそらく可能ですが、FTSE100の配当取りは、株価動向に加えて、金利についても、ある程度の見通しを持ってポジションを建てる必要がありそうです。
年末になって、「配当取りも結局、日経225を買っておくのが一番よかった」などというつまらない結果にならないことを祈りますが、日経225を買うにしても、とりあえず必要証拠金は元の水準(3万円前後)に戻してほしいところです。
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