今週の豪ドル円相場
豪ドル円日足チャート
豪ドル円日足チャート(一目均衡表も表示)と、私の豪ドル円B80ループイフダン取引履歴(緑=新規、ピンク=決済)です。
豪ドル円B80の今週は、上昇地合いを受けて、新規5lot×1、決済(利食い)5lot×7、という結果になりました(私は豪ドル円B80ループイフダンを1本5,000通貨で、若干稼働開始値幅をずらして合計3本=1万5000通貨運用しています)。
先週と今週で新規ポジション建てが1本だけというのは、豪ドル円の戻りを象徴する結果であると感じます。
豪ドル円はストップロスで上昇
今週の豪ドル円の値動きを、時間足チャートで振り返ります。
17日(月)、今週の豪ドル円は、素直に先週引け水準の80.13円で寄り付きました。
オセアニア時間は大きな動きもなく、この日は東京が休場だったことから、横ばいで推移します。
欧州時間に入り、対米ドルでやや豪ドルが買われたことを受けて豪ドル円も上昇しましたが、高値は80.58円止まりで、結局はNY時間で欧州時間での上昇分を消して、寄りの水準まで押し戻されました。
結局この日の終値80.28円。
18日(火)から、週を通しての豪ドル円怒涛のリスクオンが開始します。
朝方こそRBA前のポジション調整で一旦は下落したものの、RBA議事録に目新しい内容も見られなかったことから警戒感が薄れます。
15時台には、日経平均の上昇を受けて米ドル円が急伸したことから豪ドル円もつれ高となりますが、81.0円に並んだ売りに押し戻されます。
しかし、その後も米国による対中追加関税発表によるリスクオフの動きが限定的だったことが好感されて、欧州時間からNY時間にかけて、豪ドル円もジリジリと買われていきます。
ロンドンフィクスには81円台を回復し、この日は81.10円で引けています。
19日(水)には、中国李克強首相の発言で米中貿易戦争激化への懸念がやややわらぎ、さらに豪ドルが買われます。
断続的に豪ドル米ドル・豪ドル円ショートのストップロスも持ち込まれ、NY時間には株価の上昇も追い風となって、さらにリスクオンが加速します。
この日の終値は81.54円。
20日(木)は、引き続き断続的なストップロスを巻き込みながら、リスクオンの流れを受けての上昇となりました。
米ドル円以外では米ドル売りが進み、週寄り0.7152だった豪ドル米ドルも、この日の高値で0.7273まで上値を広げます。
豪ドル円は、米ドル円上昇の支援もあり、8月9日以来の82円台をつけ、この日は終値として8月8日以来となる82.01円で引けます。
21日(金)は、東京時間にS&Pがオーストラリアの格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に引き上げたことで、さらに豪ドルが買われる展開となり、16時台には82.34円の高値をつけます。
その後はリスクオンムードは継続ながら、特段の材料もなく、週末に向けてやや売りが入り、一時は81円台まで下落しますが、引けでは82円台を回復し、週の終値は82.03円となっています。
ループイフダン豪ドル円B80の成績
新規1回、利食い7回
ループイフダン豪ドル円B80の今週(上)年初来(下)成績は、下記のとおりです。
8月上旬に建てたポジションのスワップがかなり貯まっていたので、決済利益にも大きく貢献していることがわかります。
ループイフダン | 数量 | 売買利益 | スワップ | 決済利益 |
---|---|---|---|---|
豪ドル円B80 9/17〜9/21 | 1.5万通貨 (5千通貨×3) | 28,000円 | 3,630円 | 31,630円 |
ループイフダン | 数量 | 売買利益 | スワップ | 決済利益 |
---|---|---|---|---|
豪ドル円B80 年初来 | 1.5万通貨 (5千通貨×3) | 315,461円 | 13,072円 | 328,533円 |
来週の動き
オーストラリア関連指標はなし
オーストラリアの指標発表は予定されていません。
また、中国は24日(月)・25日(火)は中秋節で休場なので、週明けは豪ドル要因としては静かなスタートになりそうです。
一方で米国関連では、27日(木)のFOMCはもちろん、住宅関連や、GDP、PCEデフレータなど注目度の高い指標が発表されます。
- 25日(火)…米住宅価格指数/米S&Pケース・シラー住宅価格/米コンファレンスボード消費者信頼感指数
- 26日(水)…米MBA住宅ローン申請指数/米新築住宅販売件数/米週間石油在庫統計
- 27日(木)…米FRB政策金利(FOMC)/米卸売在庫/米新規失業保険申請件数/米実質GDP/米耐久財受注/米中古住宅販売制約指数
- 28日(金)…中財新製造業PMI/米個人所得・支出/米PCEデフレータ/米シカゴ購買部協会景気指数/米ミシガン大学消費者信頼感指数
織り込まれた米中貿易戦争リスクの解放とストップロスと
今週は、為替相場に織り込まれた米中貿易戦争リスクが段階的に解放され、それにともない、通商問題がさらに悪化し、リスクオフが進むと見ていた豪ドルショートのストップロスを断続的に巻き込んでいくという動きになりました。
もちろん、米中貿易戦争懸念が後退したわけではありませんが、とりあえず24日から2000億米ドル相当の中国輸入品に対して10%の関税課税にとどまることが確定し、一旦は材料出尽くしといった感じです。
マーケットでは、さらに米中通商関係が悪化すると見ていた向きが、かなり豪ドルを売っていたこともあり、純粋な買い戻しに加えてショート勢のストップロスがかなり並んでいたことは、今週の豪ドル円上昇にとって大きな支援材料でした。
来週は米ドル円の動きに注目
来週は、日米首脳会談が予定されており、対中国通商問題でやや手詰まり感が出てきたトランプ大統領が、今度は日本をターゲットにして中間選挙に向けた支持集めに利用される可能性は否定できません。
その場合は米ドル円下落につれて豪ドル円下落という反応が予想されます。
米ドル円がなかなか113円台を攻めないのは、やはり日米首脳会談と日米通商会議を睨んでの様子見といったところではないでしょうか。
オーストラリア政局は変わらず
オーストラリアの政局も相変わらず楽観的ではありませんが、豪ABCのニュースを見るかぎりは、とりあえず「モリソン首相たたき」のような報道は収まりつつあるように見えます。
豪ドルに関しては、たんに売られすぎていた部分が買い戻されていると考えれば、現在の上昇もそれほど不自然ではないのかもしれませんが、オーストラリア自身に特段の好材料がない中で、この後どこまで豪ドルが上昇するかを見極めるのは至難の業です。
まあ、とりあえず、「マーケットは常に正しい」ということで、上がっていくものにはついていくしかないということなのかもしれません。
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