RBA(豪中銀)政策金利発表による影響
米ドル円
4日6時からの米ドル円と米10年債利回り15分足です。米10年債利回りはNY時間を前に2.3%を割り込みそうな勢いでしたがその後持ち直し、5日朝は2.36%前後の推移となっています。
4日は朝からリスク回避の円高ムードが支配的で相場を牽引。13:30に発表されたRBA(豪中銀)による政策金利が事前予想どおり1.50%だったことを受けて市場は豪ドル売りで反応。なぜか米ドルの「つれ安」を誘って米ドル円も続落。NY時間を前に一時110.26円まで下落しました。
一旦110円のサポートが意識されると、その後は米株小幅高や米10年債の上昇などを受けて米ドル円も回復。5日朝は110.70円前後の値動きとなっています。110円近辺のショートカバーもかなり大量に入ってたようですね。110円が下に抜けると、かなり一方的に下落しそうですから、ここにショートを建てるという戦術は私ごとき素人でもやっていたくらいなので、機関筋の動きは想像に難くありません。
「豪政策金利据え置き」「市場は豪ドル売りで反応」までは私も予想したのですが、つられて米ドルが売られたのは意外でした。というより、豪ドルが相場全体の材料になること自体が珍しいですよね。
ADP民間雇用者数・FOMC議事録公表
さて、本日5日21:30は米ADP民間雇用者数、明けて6日3:00にはFOMC議事録の発表があり注目されます。とくにADP民間雇用者数では、先月の発表で意外にも大きな市場の反応がありましたから、その記憶もあり今月も強く意識されているはずです。
雇用統計の前哨戦という向きもありますし、今週後半は、やや方向感のない米ドル円の今後をうらなう重要な局面ではないかと思います。
豪ドル円、豪ドル米ドル
4日6時からの豪ドル円と豪ドル米ドル15分足です。先のとおり、RBA(豪中銀)政策金利が1.5%据え置きと発表されたことで豪ドルへの失望売りが広がり、一時1豪ドル=0.7545米ドルまで下げました。これは3月14日以来の水準で、翌15日以降の豪ドル上昇が一旦帳消しになった格好です。
豪ドルは本当に材料がないので、現状維持の政策金利程度でもネガティブに扱われてちょっと気の毒な印象すらありますが、直近では米中首脳会談関連で反応が出る可能性はあるので、要注意かと思います。
ループイフダン
ループイフダンは相変わらず米ドル円B15/S15が中心です。S15が5回、B15が3回の合計8回利食い。4日午後にユーロ円ショートカバーの利食いレポートが入ってきたので何だったかな?と思って調べると、昨年11月に米ドル円下落のリスクヘッジで入れたユーロ円ショートのループイフダンをすぐ留めて、ポジションだけを残しておいたものでした。5ヶ月ぶりにおかえりなさい。
ということで、ユーロ円が下がっています。4日の最安値117.429円は、昨年11月21日以来でした。ユード米ドルがそこまで下落しているわけでもないのですが、米ドルとユーロの同時安というのはしばらくなかったので、今回のつれ安で、ユーロ円が大きく反応してしまった結果です。
今日あたりは米ドル円B50や豪ドル円B40も利食いできそうな雰囲気もありますので、今週中盤以降の巻き返しに期待したいと思います。
くりっく株365
どこまで下がる日経225
昨日は、さすがに値ごろだろうと書きましたが、まだ下がりました。4日の最安値は1万8694円で、終値こそ米株上昇や米ドル円復調を受けて1万8908円まで戻しましたが、1万9300円の先週あたりの水準までは程遠い値動きです。
先週の配当めあてで日経225を買ってしまって逃げ遅れている方がかなり多いように思いますが、私なら…ちょっとFOMC議事録や雇用統計後の反応が読めずこわいので、今日日中の値動きを見て損切りしてしまうかもしれません。
FTSE100
しつこいですが、今日5日は1,176円(予想)配当の権利付最終日です。株価も長い調整からようやく上がってきたので、ちょっと強気に買ったポジションの含み益もなかなか良い感じになってきました。権利落ちは限定的だと思いますが、それでも今日の引けまでに「上がりすぎ」と判断したら、配当を待つことなく、迷わず利確してしまおうと思っています。
北朝鮮
北朝鮮をめぐる安全保障懸念が高まっています。北朝鮮は狂っているわけではなく、ひたすらしたたかな国というのが正しい見方ですし、そもそもあれだけ貧しいと失うものなど始めからありませんから、核を持ってしまった今、先進国は手出しができないのもわかっていますし、ある程度は思い通りに世界を操ることができます。
そもそも、北朝鮮に核がなくてもソウルは国境に近く、あっと間に火の海になる脆弱な首都ですから、アメリカや韓国が戦争をできないことを誰よりも本人たちが知っています。
今回はトランプ政権の反応を試しているのでしょうが、外交にかぎらず、トランプ大統領の表向きの強硬姿勢がどの程度演出なのかを見極めるためにも重要な材料だと思っています。
豊かな国が核を持って外交力を得てさらに豊かになり、貧しい国には核を持たせず貧しいままでいろという現在の「世界秩序」に対する強烈なアンチテーゼの集大成が北朝鮮ですから、これを成功させまいとするバイアスも相当なものですよね。
日本人として東アジアの平和は願いつつも、アメリカ・中国の出方と経済への影響は冷静に見極めていきたいと思っています。
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