三井住友銀行のSMBCデビットカードは、銀行口座直結で電子マネー「iD」が利用できる唯一の選択肢。「Visaのタッチ決済」も使えます。

日本はやっぱり東京が中心

地方銀行や信用金庫の口座はいらない

東京で暮らしていると、都市銀行の口座を持っていれば不便がなく、銀行選びで不便を感じることなんかありません。

しかし、地方都市に行くと、基本的にその地域の地方銀行を中心に街の決済システムが作られており、公共料金の引落しや、ATMでの現金引き出しではとくに不便を感じるようになります。

かといって、転勤の多い方などは、引っ越すたびに地方銀行で口座を作っていると、銀行口座の数がどんどん増えてしまい管理しづらくなりますし、個人情報保護や犯罪利用リスクの観点からも望ましくありません。

ホンネを言えば、地方銀行の口座は、基本的に他の地方に引っ越すとまったく利用価値がないので、できれば作りたくありません。

さらに不便なことに、地方銀行の銀行口座は解約しようにも、基本的に平日の営業時間に銀行の本支店に出向かなければならないため面倒だったり、遠方の場合、ほぼ不可能だったりします。

ネット銀行は便利ですが

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Sony Bank WALLETを半年間使ってみてわかったこと。外貨預金のVISAデビットカード利用がかなり便利です。

私の場合、振込やATMなどの日常的な利用では、ソニー銀行Sony Bank WALLETでほぼ事足りているのですが、ネット銀行には次のような弱点があります。

その程度か、と言ってしまえばそれまでですし、最近は自治体の水道料金ですらクレジットカードが使えることが多く、徐々に問題は解消されつつあります。

口座振替で起こりがちな問題

しかし、なぜかマンションのプロパンガス業者だけは銀行振替にしか対応していない、などという事態はけっこう起こりがちなのではないでしょうか(これは私のケースです…)。

銀行振替で指定される銀行は、たいてい地域の地方銀行・信用金庫と都市銀行・ゆうちょというパターンが多いので、無駄に地方銀行の口座を持たないようにするには、都銀かゆうちょ銀行の口座を最低1つは持っておくのが便利です

都銀・ゆうちょ銀行のデメリット

ところが、都銀やゆうちょ銀行は、自行以外のATM(コンビニATMを含む)入出金が原則有料だったり、多くのネット銀行が特典として提供している振込無料のサービスがないか、あるいは特典を受けるハードルが高く設定されています。

ゆうちょはともかく、地方都市には都銀のATMなんて数えるほどしかありませんから、銀行振替のための入金にも場合によっては手数料を支払わなければなりませんし、日常的に現金をよく使う生活スタイルだと致命的に不便です。

ミニストップやイオンなどに設置されているイオン銀行ATMは、みずほ銀行・三菱東京UFJ銀行・ゆうちょ銀行の平日昼間の入出金が無料ですが、設置台数が全国5,900台とセブン銀行ATM(2万5000台)、E-net(1万3000台)、ローソンATM(1万2000台)に比べて圧倒的に少ないですし、地方ではミニストップそのものをあまり見かけません。

やっぱり、セブンイレブン・ローソン・ファミリーマートに立ち寄ったときに利用できるのが便利ですよね。

地方都市暮らしに三井住友銀行とSMBCデビットがオススメな理由

コンビニATM利用が月3回まで無料(条件あり)

三井住友銀行も原則としてコンビニATM利用手数料は有料なのですが、下記のように、非常にクリアが簡単な条件で、月3回まで手数料無料の特典が付与されます

  • SMBCポイントパックの申込み(普通口座開設+インターネットバンキング契約、無料)
  • SMBCデビットの契約(無料)

これだけです。厳密には、2番目の条件は給与受取や普通預金口座の残高30万円、あるいはWeb通帳契約などでもクリアできるのですが、SMBCデビット発行が圧倒的にハードルが低く、デメリットもないと思います

三井住友銀行あての振込が何度でも無料

SMBCダイレクト(インターネットバンキング・モバイル・電話自動音声)を利用した振込みに限りますが、三井住友銀行あての振込が無制限で無料です

三菱UFJ銀行・りそな銀行・みずほ銀行も同様に、インターネットバンキング等では同行振込手数料無料としており(みずほ銀行は条件あり)、三井住友銀行もこれに合わせた形ですが、全ての都市銀行の口座を持っていれば、たまに必要になる振込の多くは、手数料無料でカバーできると思います。

CHECK!振込手数料(三井住友銀行)

充実のタッチ決済機能

Visaデビットカードとして初めて電子マネー「iD」を搭載

このSMBCデビットVisaデビットなので、他のデビットカード同様、世界のVisa加盟店やネットショッピングで利用できる他、2017年7月からデビットカードとしては初めて電子マネー「iD」を搭載したことでさらに利便性が高まりました

Visaデビットカード、iD、いずれの利用方法でも、利用金額が即時に普通口座から引き落とされることに変わりはないのですが、iDはコンビニで利用する場合に決済が早いですし、カードを店員に手渡さなくても良いという安心感もあります。

意外とある「現金」か「電子マネー」限定決済のシーン

また、地味ですが意外な便利ポイントとして、現在のところ自動販売機ではデビットカードは利用できませんが、マルチマネー(電子マネー)対応の自動販売機であれば、iDで決済できるという利便性もあります。

SMBCデビットは、飲料自動販売機では使えないようです。
お詫びして訂正いたします。
CHECK!ご利用いただけない加盟店(三井住友カード)

他にもファストフードやコーヒーショップ等、現金または電子マネー限定というお店は意外とあるものです。

タクシーも、最近はだいたいクレジットカードが使えますが、カードを渡すと端末の操作で時間がかかることが多く、急いでいるときにはストレスになりますが、その場合もiDが使えるならとてもスピーディーに支払いができます。

SMBCデビットは、「Visaの加盟店の多さという安心感」と「iD加盟店での利便性の追及」という良いところ取りをしたデビットカードと言えるでしょう

「Visa payWave(Visaのタッチ決済)」にも対応

以前は「Visa payWave」と呼ばれていたVisaの非接触決済ですが、ネーミングがわかりにくかったのか、現在は正式に「Visaのタッチ決済」と呼ぶようです。

最近発行されているカードでは、「Visa payWave」の表記が消え、マークだけになっていますね。

日本では、国内規格であるFeliCa(おサイフケータイ)の非接触型電子マネーが普及しており、国際規格であるNFC(Type A/B)決済が使えるのは、マクドナルドやツタヤ、空港のショップなどに限定されています(2019年以降、全国のイオンも対応予定)。

「Visaのタッチ決済」は、国際規格のNFC(Type A/B)なので、国内で使えるシーンは限られています。

使えるとしても、ほとんど「iD」でカバーできるため、あまり意味がありませんが、海外に行ったときは、加盟店が対応していれば「Visaのタッチ決済」が使えるので(逆に「iD」はいっさい使えません)、利便性が実感できると思います。

Visaのタッチ決済を搭載しているデビットカードは、りそな(埼玉りそな、近畿大阪)銀行、北國銀行、楽天銀行、住信SBIネット銀行と少数なので、海外で利用する機会が多いユーザーにとって、SMBCデビットは意外なメリットかもしれません

CHECK!Visaのタッチ決済

基本性能もしっかり

世界4,400万ヶ所のVisa加盟店で利用可能

世界4,400万ヶ所のVisa加盟店での決済に利用できる他、日本では、Visa非加盟でも、iD加盟店なら利用できます

利用のたびにメール通知

SMBCデビットを利用すると、すぐにメールで内容を通知してくれるので、決済金額の確認ができます。

また、万が一不正利用があった場合にも、すばやく状況を把握して対応することができます。

海外ATMで現地通貨の引き出しができる

SMBCデビットは、世界200ヶ国に230万台以上ある「VISA」「PLUS」マークのATMから、現地通貨で預金を引き出すことができます。

ただし、事務手数料が引き出し1回あたり108円(税込)、さらに利用当日の為替レートに手数料3%を加えた金額が加算されたレートで現地通貨と日本円を交換することになります。

また、別途現地金融機関所定の手数料がかかる場合があります。

海外ATMの利用限度額は、1回10万円・1日10万円・1ヶ月100万円(初期設定は30万円のため、デビット会員用WEBで変更の必要あり)となります。

不正利用補償・海外のお買い物保険

SMBCデビットカードの偽造・盗難による不正利用は、年間最大で100万円が補償されます(連絡から最大60日までさかのぼって補償)。

年会費無料のデビットカードとしては十分な内容と言えますが、念のため、口座には100万円以上入れないようにしましょう

さらに、海外でSMBCデビットを利用して購入した商品が購入から90日以内に破損・盗難・火災で損害を受けた場合、年間100万円を上限に、1事故あたり自己負担3,000円でこれを填補してくれるというものです。

残念ながら国内での買い物には適用されませんので、国内にも適用されるSonyBank WALLET(年間50万円上限、自己負担1事故5,000円)と使い分けて利用するのが良さそうです。

デザイン・質感が良好

デビットカードは、カード番号がエンボス(凹凸)加工でない時点で何だか安っぽいのですが、三菱UFJ銀行のように、デザインや質感でその安っぽさに拍車をかけている場合が少なくありません。

私がSony Bank WALLETを気に入っている理由の一つがここで、デザイン性とマットな質感は、Visaデビットとして店員に手渡すときにも恥ずかしさを感じません。

しかし、SMBCデビットは、質感ではSony Bank WALLETの上を行っているかもしれません。

私が選んだのは、左上の「ベーシック」デザインですが、まったく安っぽさを感じさせません。

これは、日常的に利用するには、意外と重要なポイントだと思っています

SMBCデビットのデメリット

メリットをあげてきたSMBCデビットですが、デメリットもあります。

キャッシュバック率が低い

まず、キャッシュバックが0.25%とSonyBank WALLETの0.5%、住信SBIネット銀行の0.6%などと比べて半分程度の水準です

これはまあ、もともと金額が小さいので、よほど多額の決済をしないかぎりは誤差の範囲かな、という感じもしますし、大きな金額の買い物をするときには、やはりクレジットカード決済が有利です。

還元率が高い「SMBCポイント」還元も選択可能

また、還元額が直接口座に入金されるキャッシュバックではなく、「SMBCポイント」へのポイントバックも選択でき、この場合は0.5%のポイント還元率になります。

「SMBCポイント」は「三井住友VISAカードのワールドプレゼント」プログラムで、景品やマイレージ、他社ポイントなど様々な物に交換できます。

「楽天スーパーポイント」「ヨドバシカメラゴールドポイント」「dポイント」「ビックポイント」「auWALLETポイント」などは0.5%の価値で移行できますので、このあたりから選ぶのが無難でしょう。

他にも、「nanaco」「楽天Edy」「スターバックスカード」等にも移行できるのですが、還元率が下がってしまいます。

ポイント交換の手間をかけて0.5%還元を取るか、キャッシュバックの利便性で0.25%還元を取るかは、SMBCデビットの利用金額と、手間に対するコスト感覚によって大きく左右されるところだと思いますので、ご自身のライフスタイルに合った選択をしていただきたいと思います。

CHECK!ポイントサービス ワールドプレゼント(三井住友カード)

キャッシュカードがデビットカード一体型ではない

私は持ち歩くカードはできるだけ少なくしたいのですが、キャッシュカードとデビットカードが別というのは、やや不便を感じます。

しかも、「ベーシックデザイン」の場合、キャッシュカードとデザインが酷似しているので、たまに間違えそうになります。

SMBCデビットのデザインを「ミドすけ」にすれば間違えることはないのでしょうが、男性が持つには躊躇されるデザインなので、キャッシュカードとの区別が目的なら「なでしこ」あたりにとどめておくのが良さそうです。

キャッシュカード+デビットカードの一体型が登場

現在、SMBCデビットはキャッシュカード一体型となりました。

すでにキャッシュカードとデビットカードを別々に持っているユーザーも、無料で一体型カードに交換してもらえます

CHECK!SMBCキャッシュ+デビット

口座開設は自宅で完結可能

専用の口座開設アプリから

三井住友銀行の口座開設は、店鋪に行かなくてもスマートフォンで申込み可能です。

口座開設アプリをダウンロードし、案内にしたがい必要事項を記入し、身分証明書画像を送信すれば、申込みから1〜2週間程度で、キャッシュカード+デビットカードが書留で送付されてきます。

今なら特典として、入会翌月末までにSMBCデビットを3回以上利用すると、もれなく500円がもらえます。

また、入外月の翌月末までに5回以上かつ合計5,000円以上利用すると、抽選で50人に1人、入会月の翌月末までの利用金額の50%がプレゼントされます(上限10万円)。

CHECK!デビット、使っトク!

さらに、「SMBCデビット会員用WEB」に登録し、月間合計5,000円以上の利用で、毎月500名に3,000円がプレゼントされるキャンペーンも実施中です。

CHECK!デビット、会員登録しトク!毎月3,000円プレゼントのチャンス!!

ネット銀行と地方銀行のスキマにある不便な点を補充する選択肢として、ご検討されることをオススメします。

4 件のコメント

  • 自動販売機ではSMBCデビットカードのiDは使えません。
    みずほ銀行発行のデビットカードのQUICPay+(Androidアプリのみ)は使えますが。

  • 全ての自動販売機で使えないわけではなく、実はオレンジ色のリーダーがついた自販機は使えたりします。
    一般的な電子マネーの自販機はオフラインでプリペイドはカード依存なので問題ないのですが、ポストペイの場合は業者が補充や売上金回収するときにデータを吸い上げているために即時決済なiDデビットやプリペイドは使えないのです。
    対してオレンジ色のリーダー付きの自販機は常時オンライン処理されていて、iDデビットやプリペイドでも使えたりします。
    同様にクイックペイ+のプリペイドやデビットも同じです。

    ただし、携帯回線などを使っているせいか、処理には5秒ほどかかるのはご愛嬌w

    • コメントありがとうございます。
      そうだったんですね!
      ただ、それはさすがに難解すぎるので、わかって使っておられる方がどの程度いるのか・・・(笑)
      詳しい情報ありがとうございました!

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    FXと節約を組み合わせた記事を書いています。 元会社員、元会社経営者にして元浪費家。現在はフリーランスで生計を立てています。もっと早くお金の正体に気づいておけばよかったな〜などと後悔しながらも、あとの祭り的人生をそれなりに楽しんでいます。