FTSE100が続伸
FTSE100が、ゆるやかながら引き続き上昇トレンドを継続しており、いよいよ2月急落前の水準である7872に迫ってきました。ここがまったく意識されずに上抜けるという可能性は低いと思いますが、既にポジションを持っているホルダーとしては、ここがしばらくレジスタンスとして作用し、クリアした後はサポートになるという展開が最も理想的です。
しかし、無視できないシナリオとして、7872の攻略に時間がかかり、一旦調整で下落というものが考えられます。7000付近でエントリしている場合は気に留める必要もないのでしょうが、最近になってポジションを建てた場合は、含み損になってしまう可能性もあるので、投資スタイルによっては気になるところです。このシナリオを意識するのであれば、一旦利益確定しても良いかもしれませんね。また、これからポジションを建てる場合は、調整場面が押し目になります。
FTSE100をめぐる周辺環境としては、英国ユーロ安に連れた欧州通貨安が継続していますし、朝鮮半島情勢にほぼ影響されないという点は大きいと思います。また、足元の英国内経済も、15日発表のILO雇用統計を見るかぎりは、雇用者数が19.7万人(事前予想12.5万人)など強めの内容となっており、堅調と判断して良いと思います。あとは、2月のようなフラッシュ・クラッシュが起こらないことがFTSE100にとっても続伸の条件になりますが、米国10年債利回りが3.1%を超えてきたにもかかわらず、VIX指数は落ち着いた反応を見せていますので、少なくとも当面の間は、2月の急落で「アク抜け」した期間、と考えるのが順当なのではないでしょうか。
スプレッドが縮小傾向
先週になって、くりっく株365のFTSE100のスプレッドがようやく30台後半と落ち着いてきました。先々週までスプレッドが40〜50と広くなっており、7000程度とNYダウや日経225に比べて指数が小さいFTSE100にとっては、致命的なデメリットとなっていました。NYダウに置き換えて考えると、スプレッドが170くらいということになりますから、ちょっとあり得ませんよね。少なくとも昨年程度の水準である20台までは下がってくれると、さらにトレードしやすいところです。
ここまでの配当と支払金利
1/2〜5/19 | 受取配当 | 支払金利 | 差引利益(A) | 必要証拠金(B) | A÷B |
---|---|---|---|---|---|
FTSE100 | 13,903円 | 2,195円 | 11,708円 | 32,000円 | 36.59% |
NYダウ | 22,472円 | 21,485円 | 987円 | 106,000円 | 0.93% |
日経225 | 17,225円 | 0円 | 17,225円 | 96,000円 | 17.94% |
DAX | 0円 | 1,202円 | ▲1,202円 | 54,000円 | ▲2.23% |
年初から先週までの受取配当から支払金利を差し引いた実利益を計算しています。配当のDAXにも支払金利が発生するようになってしまいましたから、差引利益は当然ながらマイナスになっています。NYダウは、配当をほぼ支払金利で打ち消すバランスになっていますし、今後の利上げを考慮すると、やはり配当取りでポジションを持つというのは現実的ではありませんね。
そうなると、配当取り派としては、消去法的にも日経225かFTSE100ということになりますが、必要証拠金に3倍の差があり、資金効率を考えた場合にはFTSE100のほうが圧倒的に優れたパフォーマンスとなります。日経225は9月まで大きな配当もありませんし、まずはFTSE100でコツコツ配当を受け取っておく、という方向性のほうが賢明ではないでしょうか。
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