法人設立から6ヶ月
事務コスト軽減のためには
主に節税・社会保険料節減の目的で法人(合同会社)を設立して、約6ヶ月が経過します。
1人会社は気楽で良いのですが、当然ながら経理も自分でやらなければならないので、経費の流れはシンプルにして、できるだけ省力化する必要があります。
そこで強い味方になるのが、法人カード(法人名義で発行を受けるクレジットカード)です。
法人カードのメリット
法人カードであれば、出張の航空券・電車・タクシー代やホテル代、日々の事務用品購入などでいちいち「立替払→経費精算」というプロセスを経る必要がなく、クレジットカード会社からの月に1回の請求にまとめることができるので、現金の流れ・経理処理ともに非常にシンプルになります。
他にも法人カードには多くのメリットがあります。
- 支払いが購入後最長2ヶ月後になるため、キャッシュフローに余裕が生まれる。
- クレジットカードの年会費が経費で落とせる(法人カードの多くは年会費あり)。
- 付帯保険が利用できる。
- 空港ラウンジが利用できる(ゴールドランク以上)。
- 法人名義のETCカード発行が受けられる。
特に法人名義のETCカードがなければ、日々の経費精算が非常に手間になるため、法人カードはもはや必須といっても過言ではないと思います。
法人カード発行のハードル=審査
しかし、法人カードの発行を受けるためには、クレジットカード会社所定の審査をパスする必要があり、一般的には設立後3年で黒字決算であることが条件、などと言われています。
実際に私の法人でもいくつかの法人カード発行を申し込んでみましたが、上記の要件が満たせず、ことごとく否決となってしまいました。
法人カードの申込みには、例外なく事業年度数(設立後何年たっているか)、年商、利益を記入する項目があり、設立後最初の決算を迎えていない場合、これらの回答が全て「0」になってしまうため、おそらく機械的に審査で跳ねられてしまうものと思われます。
なかば法人カードをあきらめていたところに救世主となったのが、アメリカンエキスプレス・ビジネスカードでした。
年商0・経常利益0
設立6ヶ月の合同会社で、年商・経常利益ともに「0」とありのままを申告して申込んだのですが、あっけないくらいスムーズに、約2週間で発行を受けることができました。
審査に時間がかかることも多い法人カードとしては、スピード発行だったと思います。
「アメリカンエキスプレス・ビジネスといえばゴールド」というイメージがあるかもしれませんが、実は個人カード同様に、エントリークラスのグリーンカードも用意されています。
今回、私が発行を受けたのも、グリーンです。
アメリカンエキスプレス・ビジネス・ゴールドとの比較
両者を比較してみると、グリーンの年会費はゴールドの約3分の1という点が最も目を引く差になっていますが、そのコスト差の割には、グリーンのサービスはゴールドと比較して、それほど劣っていないということがおわかりいただけると思います。
年会費 | 12,960円(税込) | 33,480円(税込) |
追加カード | 6,480円(税込) | 12,960円(税込) |
ETC年会費 | 540円(税込) | 540円(税込) |
海外旅行保険 | 最高5,000万円(利用付帯) | 最高5,000万円(自動付帯) 最高1億円(利用付帯) |
国内旅行保険 | 最高5,000万円(利用付帯) | 最高5,000万円(利用付帯) |
キャンセルプロテクション | × | ○ |
オンラインプロテクション | ○ | ○ |
リターンプロテクション | ○ | ○ |
ショッピングプロテクション | ○ | ○ |
アメックスJALオンライン | ○ | ○ |
四半期管理レポート | ○ | ○ |
ビジネス・セービング | ○ | ○ |
ビジネスコンサルティング | ○ | ○ |
ビジネス情報「ジー・サーチ」 | ○ | ○ |
ビジネス情報調査代行サービス | ○ | ○ |
福利厚生「クラブオフ」VIP無料 | ○ | ○ |
ミーティングスクエア | × | ○ |
ビジネス・ダイニングbyぐるなび | × | ○ |
手荷物宅配サービス(一部空港) | 復路無料 | 往復無料 |
無料ポーターサービス(一部空港) | ○ | ○ |
空港ラウンジ利用 | ○ | ○ |
最も大きな違いは、海外旅行保険の適用を受けるには、航空券やツアーをアメックス・ビジネスで決済する必要があるか(利用付帯)、あるいは決済しなくても適用されるのか(自動付帯)と思われますが、そのために年間約2万円も高い会費を払うのなら、海外出張の場合はアメックス・ビジネスで決済するように決めておけば問題ないわけですし、何らかの理由でそれが難しい場合は、別途個別の保険に加入してリスクをカバーしても良いでしょう。
初回決算前の申込みが有利か
今回、私の場合は法人カードの発行を受けることができたものの、1期目の決算を終えて、経常利益が赤字という条件で申し込んでも発行を受けられたかどうかは不明ですが、おそらく決算内容が審査に有利にはたらくことはなかったと思われます。
1人会社の場合、決算は意図的に赤字にすることが多いはずですから、法人カード発行を受けるチャンスは、最初の決算前である1期目(設立1年以内)ということになります。
設立間もない法人をお持ちの方は、ぜひトライしてみていただきたいと思います。
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