米ドル円は112円台に下落。「ロシア・ゲート」の経済への影響が広がりを見せています。

予想以上に広がる”ロシアゲート”の影響

16日の米ドル円は、113円台なかばから後半の動きだったのですが、21:30の米住宅関連指数が予想を下回ったことから、一時113.0円を割り込むまで米ドルが売られました。

ただ、113円のサポートもそれなりに厚く、113.30円前後まで持ち直しつつ何度か来る下値圧力にも耐えてNYクローズとなりましたが、直後の17日7時過ぎにしっかりと113.0円を割り込んできました。その後、アジア〜欧州時間は下値を探る攻防が続き欧州時間に入って間もなく112.25円の安値。NY時間直前の21:30は112.20円も割り込んできました。

米ドル売りの原因は、指標の弱さから本格的に米国の景気回復減速が疑われて6月の利上げにさらに懐疑的な思惑が広がっていることに加えて、トランプ大統領によるロシアへの機密漏洩疑惑の広がりが挙げられます。もともと物議を醸すタイプの政治家なので「慣れ」もあって当初は米国民や市場の反応も限定的でしたが、情報元が同盟国のイスラエルだったのではないかという情報まで出てきており、NYダウが100米ドル超の下落をつけるなど米国の実体経済にも悪影響を与え始めました。

就任100日間のハネムーン期間を超えた途端にこれですから、誰しもが別件で次々とスキャンダルが暴かれる可能性も危惧してしまいます。以下は憶測ですが、今回の機密漏洩の内容がかなり詳細であることから、トランプ大統領側近に密告者がいる可能性が高いように思われます。既にトランプ大統領は疑心暗鬼に陥っているでしょうから、それで政権運営に影響が出ないはずがありません。揺さぶりをかける方法としては、既に成功していると言えます。

思わぬ形でトランプ大統領が嫌う米ドル高に歯止めがかかった訳ですが、万が一大統領の弾劾まで至った場合、韓国では後任の大統領選をやりますが米国の制度では副大統領のマイク・ペンス氏が大統領になります。この方はトランプ氏に輪をかけたレイシスト(差別主義者)で主張も過激なので、ペンス氏が大統領になると、さすがに昨年大統領選後の「トランプ・サプライズ」景気のようには行かず米国経済が停滞する可能性が高いと思われます。

米ドル円、米10年債

16日6時からの米ドル円と米10年債利回り15分足です。10年債が2.27%まで下落し、米ドル円は112.0円も割りそうな勢いで下落してきました。16日からやや値動きが一方的なので、どこかで大きめの「戻り」もありそうですが、現地のメディアを見てもロシアゲートの情報はまだまだ広がっている様子なので、しばらくは追加情報が出るたびにリスク回避の円買いが進むと思われます。

豪ドル円、豪ドル米ドル

16日6時からの豪ドル円と豪ドル米ドル15分足です。豪ドル円は米ドル円下落に引きずられて、83.0円を割り込んできました。米ドル売りが豪ドル買いに繋がっているかというとそうでもなく、資金があらかた円かユーロに流れているため、どちらかというとつれ安に近い状況となっています。豪ドル米ドル は0.74をしっかり割り込むかどうかが当面の注目となりそうです。

ループイフダン

16日のループイフダンは米ドル円B15が3回、S15が9回の利食い、17日は21:00時点で米ドル円B15が2回、S15が7回の利食いです。稼働を再開させたS15が早速ハイペースで働いています。両建てがいい感じかと思っていたら、かなり下げが急速なのでB15の稼働を止めることを検討しなければなりません。22:00時点で米ドル円が112円を割り込んで111円台に入りましたので、111円台後半でレンジ相場に移行するかどうかを見て判断したいと思います。

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FXと節約を組み合わせた記事を書いています。 元会社員、元会社経営者にして元浪費家。現在はフリーランスで生計を立てています。もっと早くお金の正体に気づいておけばよかったな〜などと後悔しながらも、あとの祭り的人生をそれなりに楽しんでいます。