みんなのクレジットからの「ご案内」メールを考察します。

3月の関東財務局による業務停止命令に続き、8月2日に東京都産業労働局からも業務停止命令を受けたソーシャルレンディング「みんなのクレジット」ですが、私も口座だけは作っていたため、先ほど(8月7日21時頃)「みんなのクレジットからのご案内」というメールが届いたので、できるだけ客観的な立場から考察したいと思います。

○○様

平素はみんなのクレジットをご愛顧下さり、誠にありがとうございます。

さて弊社は、平成29年7月27日、弊社融資先から「貴社の投資家による法的行動により不動産売買決済や融資が一時停止することとなったため、弁済期日を7月28日とする貴社への借入金元本の弁済を実施できなくなった」旨の連絡を受け、現に弊社融資先は、弊社に対する借入金元本について、約定通りの弁済を行いませんでした。

弊社といたしましては、弊社融資先による上記の債務不履行の発生を受け、現在投資家の皆様を代表して、債務不履行状態の解消に向けた弊社融資先との話し合いを進めるなど、貸付金の全額回収に向けて、最大限の努力を行っているところです。

つきましては、投資家の皆様におかれましては、大変なご迷惑・ご心配をお掛けすることになりますが、弊社といたしましては上記の通り、投資家の皆様の立場に立って皆様全体の利益を最大限に図るべく、弊社融資先との交渉を進めている最中ですので、引き続き交渉の推移をご静観下さいますようお願い申し上げます。

投資家の皆様方に対してお知らせにお時間を要しましたこと、衷心よりお詫び申し上げます。

みんなのクレジットをA、みんなのクレジットの融資先をB、みんなのクレジットへの「投資家」をCとして、本メールによる、みんなのクレジットの主張を整理しますと、

 

  • Bに対して、Cが「法的行動」をとった(事象①とします)。
  • Cの「法的行動」により、Bの業務(不動産売買決済や融資)が一時停止した(事象②とします)。
  • BはAに対して、7月27日に事前通知のうえ、翌28日弁済期限の「借入金元本」について弁済しなかった(事象③とします)。
  • 事象③は「債務不履行」であり、引き続き弁済にむけて「最大限の努力」を行っている。

疑問に感じるのは、

 

 

  • 事象①の「法的行動」とは債権の仮差押である可能性が高いが、なぜ語彙のあいまいな「法的行動」という表現を用いるのか。
  • 事象②につき、AとBとの間の金銭消費貸借契約に基づく弁済が仮差押えされたとしても、一般論として、債務者であるBの営業活動に支障を来す可能性は考えにくい。
  • BがAに弁済すべき金額以上が仮差押えされることはない。
  • 事象③「借入金『元本』」が弁済されていない=利息は支払われた?
  • BがAに弁済すべき期日(約定弁済期日)が、仮差押えにより繰り上げられることはない(期限の利益)。
  • 事象①が仮差押えであれば、事象③は「債務不履行」ではない(裁判所からの命令により弁済が禁じられる)が、なぜ本メールにおいて債務不履行と表現しているのか。
  • 事象①が仮差押えや転付命令でなく、すなわち事象③が「債務不履行」であれば、Aはすみやかに、ファンド募集時に表示した担保権を実行すべきではないか。

 

失礼ながら、本メールは弁護士あるいは企業法務経験者が作成した文書とは到底思えませんし、ただでさえ不安になっている投資家に対して提供される情報としては、事実関係、法的検証いずれにおいてもあまりに不十分と言わざるを得ません。

また、Cの「法的行動」を誘発した根本的な原因に言及せず、この行動に他の投資家の不利益を生じさせた責任があるかのような本メールの表現は、ミスリードのおそれがあるように感じます。

出資金や配当が支払われず不安な日々を過ごしている出資者の方も多いと思いますので、「みんなのクレジット」社の今後の誠意ある対応と、一日も早い問題解決を望みたいところです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ABOUTこの記事をかいた人

そうたろう

FXと節約を組み合わせた記事を書いています。 元会社員、元会社経営者にして元浪費家。現在、事業の失敗で背負った借金をせっせと返済しながらひっそりとフリーランスで生計を立てています。もっと早くお金の正体に気づいておけばよかったな〜などと後悔しながらも、あとの祭り的人生をそれなりに楽しんでいます。