FTSE100は週引け7716
FTSE100の日足チャートです。7731での引けと、前週引けの7716から、またわずかに上昇となりました。
英国は25日(水)から議会が6週間の休会に入るということで、EU離脱交渉に関しては進展も後退もないということがわかっているため、23日(月)・24日(火)から既にお休みモードで動意薄でした。
あえて材料を探すとすれば25日発表の住宅ローン許可件数くらいですが、事前予想の3万9000件に対して4万541件と予想を上回ったことは市場からやや好感されました。
ただ、これは追加利上げが見込まれることからの駆け込み的な需要と見られており、実体経済の強さを示すものではないとする向きもあるため、結局は為替・株価への影響も限定的となりました。
今週は8月2日(木)にMPC(英中銀金融政策決定会合)がありますので、週明けから憶測を含んだ相場が展開されそうです。
最新のCPIがやや弱い数字だっただけに、マーケットの見方も完全に利上げコンセンサスというわけでもなく、もし利上げを見送るとなれば、さらに英ポンドが大きく売られる展開になりそうです。
週足は小幅ながら、4週連続の陽線となっています。
来週以降、一目均衡表の雲が2017年1月以来のねじれとなっており、これを「変化日」と見ても、値動きがずっと横ばいなので上下どちらにブレイクするか判断がつきにくい状況です。
FTSE100の値動きを占うにあたり、今週のMPCは大きな判断基準の一つになると思いますので、英ポンドの動きと合わせて注目したいところです。
また、休会明けの議会には要注意ですね。ちょうど一目均衡表の雲がねじれて下がっていくあたりが休会明けなので、ブレグジットがらみで悪材料が出されれば、下落しやすい地合いということになりそうです。
指標に関しては、今週はなんと言っても木曜日のMPCです。同日にFOMCも発表され、翌日には米国雇用統計発表なので、週末に向けて動きが慌ただしくなりそうです。
- 7月31日(火)…GfK消費者信頼感調査
- 8月1日(水)…ネーションワイド住宅価格指数/製造業PMI
- 8月2日(木)…MPC(英中銀政策金利)
- 8月3日(金)…非製造業PMI
英ポンドは下落
英ポンドは、週寄り1.3129、引け1.3094と3週連続で下落しています。
今週の英ポンドはMPC次第といった感じですし、発表前は様々な思惑での値動きとなりそうです。
仮に政策金利が据え置きとなった場合の英ポンド下落の目安は昨年8月の安値1.2772、ここで止まらなければ昨年6月安値の1.2588、さらに下落すると昨年4月安値の1.2360あたりが目処になってくると思われます。
今年4月に1.4376だった英ポンド米ドルレートが現値でも1.3094で8.92%下落と、わずか4ヶ月たらずでここまで下落するあたり、さすが英ポンドといったところでしょうか。
(8.92%下落を111円の米ドル円に置き換えると101円まで下落することになります。)
年初来の配当と支払金利
1/2〜7/27 | 受取配当 | 支払金利 | 差引利益(A)※括弧内は前回 | 必要証拠金(B) | A÷B ※括弧内は前回 |
---|---|---|---|---|---|
FTSE100 | 17,580円 | 4,237円 | 13,343円(13,172円) | 26,000円 | 51.32%(50.66%) |
NYダウ | 30,158円 | 32,629円 | ▲2,471円(1,339円) | 83,000円 | ▲2.98%(1.61%) |
日経225 | 20,310円 | 0円 | 20,310円(20,165円) | 76,000円 | 26.72%(26.53%) |
DAX | 0円 | 1,202円 | ▲1,202円(▲1,202円) | 42,000円 | ▲2.86%(▲2.86%) |
年初から先週までの受取配当から支払金利を差し引いた実利益を計算しています。日経225は、145円の配当があったのでやや運用利益率が上昇しました。
NYダウは配当のない週だったので金利の支払いのみ、さらに運用利益率が低下しています。
FTSE100は25日に318円の配当があり、支払金利の147円を上回ったため運用利益率は前週から上昇しています。
FTSE100は、1月とならんで配当の少ない7月をようやく終え、8〜12月で約1万5千円の配当がある期間に突入します。
しかし、2月の急落からの回復以降は押し目もなく、新規ポジションを建てそこねている方も多いのではないかと思いますが、ここで買うのはちょっとギャンブルな感じが否めません。
テクニカル上、下落しても止まりやすいであろう7500近辺まで下落したと仮定しても、現値から231ポイント=2万3100円分などすぐに消えてしまいますし、ここに40以上(=4000円以上)広がったままのスプレッド、さらには往復の売買手数料もコストとして加算されます。
もちろん、このまま8000を目指す値動きもないとは言えませんが、英国経済や貿易戦争、トランプ大統領の米ドル高牽制など、先進国の株価にとって楽観的な材料はなにもないのが現状です。
それでも、どうしても新規ポジションを建てる場合は、高値づかみになる覚悟もしながら、資金には十分に余裕を持った運用をお願いしたいと思います。
コメントを残す