ブラード米連銀総裁発言や欧州政治リスクで円高傾向。米指標結果によってはさらに円高が進む可能性があります。

米ドル円は111.0円を行ったり来たり

30日アジア時間は、9:30頃にいきなり米ドル円の下落から幕を開けました。直接の原因はブラード・セントルイス連銀総裁の「現在の金利は適切な水準に近い」「米政府が株式市場の期待を満足させられるか依然わからず」という発言(ブルームバーグ)が伝えられたことによる米長期金利の低下でした。

さらに、イタリア国債下落、英国メイ首相のさらなるハードブレグジット発言、ギリシャ債務懸念なども重なり、ユーロ売り、英ポンド売り。相対的に主要国通貨では円しか買えず資金が集まったという流れのようです。クロス円のユーロ売り、英ポンド売りもかなり多かったようで、米ドル円の連れ安を誘いました。

ロンドンもニューヨークも夜なのに、よくこんなに動きましたね。

19:00現在、米ドル円はやや持ち直して111.0円前後となっていますが、この後の米経済指標の結果によってはさらに円高が進む懸念もあります。とくに、米PCEコアデフレータはFOMCメンバーが重要視しており、弱い数字が出た場合には6月の利上げ観測がさらに低下する可能性もあるため、ポジション調整と注目が必要になります。

米ドル円は上下どちらにも行きそうではあるのですが、市場関係者のコメントを見ていると、円高へのバイアスがやや強いと感じる意見が多いようです。たしかに円安のシナリオでは112円で抑えられそうですが、円高になって110円を割り込むと、4月17日安値の108円台前半を目指すという展開も考えられます。

【30日(火)発表予定の指標】
21:30 米個人所得(前月比)/米個人支出(前月比)
21:30 米PCEコアデフレータ(前月比/前年比)
22:00 米S&P/ケース・シラー住宅価格指数(前年比)
23:00 米CB消費者信頼感指数

米ドル円、米10年債

29日6:00からの米ドル円と米10年債利回り15分足です。米ドル円は110.80円あたりがサポートで意識されているようなので、今夜の指標発表による円高シナリオでは、これをブレイクするかが一つのポイントになるかと思います。

豪ドル円、豪ドル米ドル

29日6:00からの豪ドル円と豪ドル米ドル15分足です。米ドル売り、欧州売りの場面では豪ドルが買われても良かったのですが、リスクオフ優先ということなのでしょうね。豪ドル米ドルは安定の0.74台をウロウロ、という感じです。豪ドル円はほぼ米ドル円と同じ値動きですが、この時間(30日19:30)豪ドル米ドルに連れてやや高くなっています。

ループイフダン

29日のループイフダンは、やはり利食いゼロでした。30日も19:00時点では低調で、米ドル円S15が3回の利食いにとどまっています。この後の指標発表後の値動きに期待します。

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FXと節約を組み合わせた記事を書いています。 元会社員、元会社経営者にして元浪費家。現在はフリーランスで生計を立てています。もっと早くお金の正体に気づいておけばよかったな〜などと後悔しながらも、あとの祭り的人生をそれなりに楽しんでいます。