14日はFOMC前の指標でまさかのネガティブサプライズ。一方でFOMCは、ほぼ事前の織り込みどおりの内容で反応薄でした。

米ドル円は一時109円割れ

14日21:30に発表された米CPIと小売売上高がいずれも弱い内容だったため、110.30円近辺だった米ドル円は2段階で下落し、一時109円を割り込む安値をつけました。FOMCを前に反応薄だろうという大方の予想に反し、市場に与えたインパクトはかなり大きなものになったようです。FOMCに向けて仮眠していた方も少なくなかったように思いますが、さすがにこれは予想しきれなかったかと思います。

一方で15日3:00のFOMCは、0.25%の利上げや経済・金利見通しを含め、ほぼ事前織り込みどおりの内容で市場の反応は鈍く、米ドル円では指標での下落を半分程度埋めるか埋めないか、という程度の戻りとなってNYは109.56円で引け、その後アジア時間で一時は109.27円と安値を試す展開になったのですが、米国債長期金利がやや持ち直したことや、日経平均が一時前日比プラス圏に浮上するなどしたことを受けて109.50-70円のレンジとなりました。

FOMC声明やイエレンFRB議長の発言からは、直近の指標の弱さを鑑みた内容にしては、市場からはややタカ派的であると評価されているようで、欧州時間では米ドル買い戻しが入るのではという観測もありましたが、18:00時点で大きな動きにはなっていないようです。14日のNYはダウがまた最高値更新の一方でNASDAQは下落、原油が米在庫のダフつきが確認されたことからNY先物で44.3米ドルまで下落などまちまちな状況が確認されており、しかも株が買われいるのに債券も買われるという何だかよくわからない状況になっています。

常識的に見れば、材料出尽くしで一旦米ドルが売られるのが自然な流れかとは思うのですが、15・16日も米国では重要指標が並んでおり、いずれにしてもこのあたりをきかっけに、どちらかにブレイクする可能性は高いと思われます。また、意外な伏兵として英中銀(BOE)政策金利と総裁会見は、総選挙後の英国政治の混乱を受けて、市場への実体的な影響以上にやや注目度が高まっていますので、注意が必要かと思います。

【15日(木)発表の指標】
20:00 英中銀(BOE)政策金利発表
21:30 米輸入物価指数(前月比/前年比)
21:30 米フィラデルフィア連銀景況指数
21:30 米新規失業保険申請件数(前週分)
22:15 米鉱工業生産(前月比)
22:15 米設備稼働率
【16日(金)発表の指標】
21:30 米住宅着工件数
21:30 米建設許可件数
23:00 米ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

米ドル円、米10年債

14日6:00からの米ドル円と米10年債利回り15分足です。米ドル円は、14日の指標発表時と15日のFOMC時の2回にわたって109円割れしています。一瞬とはいえ、ここの買いとショートカバーの厚さは試された形になりますので、次に攻めに行くときは陥落しそうな雰囲気です。債券が買われ、米10年債利回りはいよいよ2.1%を割り込む水準まで下落しており、米ドル円にはさらに重石となっています。

豪ドル円、豪ドル米ドル

14日6:00からの豪ドル円と豪ドル米ドル15分足です。豪ドル米ドルは14日の米指標で0.76に乗せたあと調整で0.75台に下落していたのですが、15日10:30発表の豪雇用統計では、新規雇用者数が4.2万人(予想:1.0万人)、失業率が5.5%(予想:5.7%)とひさびさに強い結果だったため、ふたたび豪ドルが買われ、14日の高値近くの0.7631まで上がります。現状で4月3日以来の高値となっており、日足や週足のチャートを見ても、テクニカル的には0.77前半まではこのまま上昇基調かと思われます。

ループイフダン

14日のループイフダンは、米ドル円B50が1回、S15が15回、豪ドル円B40が2回の利食いでした。昨日の値動きからすれば、まずまずの結果といったところですが、月・火の低調をカバーするほどではありませんでした。15日は18:00時点で米ドル円S15が2回のみの利食いです。

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FXと節約を組み合わせた記事を書いています。 元会社員、元会社経営者にして元浪費家。現在はフリーランスで生計を立てています。もっと早くお金の正体に気づいておけばよかったな〜などと後悔しながらも、あとの祭り的人生をそれなりに楽しんでいます。