今週の豪ドル円相場
豪ドル円日足チャート
豪ドル円日足チャート(一目均衡表も表示)と、私の豪ドル円B80ループイフダン取引履歴(緑=新規、ピンク=決済)です。
豪ドル円B80の今週は、新規5lot×4、決済(利食い)5lot×2、という結果になりました(私は豪ドル円B80ループイフダンを1本5,000通貨で、若干稼働開始値幅をずらして合計3本=1万5000通貨運用しています)。
やはり今週は、先週にわかに生じたトルコリスク継続となり、週明けからトルコリラ相場を睨みながら、大荒れとなりました。
週末で投資家心理が冷静さを取り戻すのでは、という期待もあったようですが、先進国は夏休みで薄商いのところに、この規模のリスクが発生すると、下落が下落を呼ぶ展開になりやすかったのも大荒れの一因かと思います。
新興国・オセアニア通貨が大きく下落
リスクオフの煽りを受けて、新興国通貨(とくに南アランド)やオセアニア通貨も大きく売られました。
豪ドル円は、先週は一応堪えた年初来安値を13日(月)にあっさりと更新。15日(水)には、一時79.685円まで下値を拡大します。
豪雇用統計は結果無風、米中貿易戦争では朗報
16日(木)には、オーストラリア雇用統計で雇用者数が事前予想の1.5万人を下回り▲0.39万人と弱い数字だったため、あわや下値更新か?と思われましたが、前月の就業者数が上方修正されたため、マーケットが下落で反応することはありませんでした。
逆に、雇用統計発表と同じ時間帯に、「8月後半に中国の商務次官が貿易交渉で訪米する」と公表したことから、米中貿易戦争懸念の後退を好感しリスクオンで豪ドルが買い戻されるという展開になりました。
これがあって命拾いした感じですね。
結局、17日(金)も豪ドル買いは続き、小幅ながら上昇となり、80.791円で週の引けとなっています。
今のところ80.0円のサポートはかなり強いようですが、結局、週を通して81円を回復できなかったことから、来週も下値警戒感が続く展開になると思われます。
豪ドル円週足チャート
年初来安値を割り込んだということで、豪ドル円の現値は、2016年11月のトランプラリー開始の水準に回帰したことになります。
80.0円を明確に割り込むような展開になれば、2016年8〜9月の76円までの下落も視野に入ってきますので、来週は豪ドルにとって非常に重要な局面となりそうです。
ループイフダン豪ドル円B80の成績
下落トレンドでもかろうじて利食い
ループイフダン豪ドル円B80の今週(上)年初来(下)成績は、下記のとおりです。
ループイフダン | 数量 | 売買利益 | スワップ | 決済利益 |
---|---|---|---|---|
豪ドル円B80 8/12〜8/17 | 1.5万通貨 (5千通貨×3) | 8,000円 | 40円 | 8,040円 |
ループイフダン | 数量 | 売買利益 | スワップ | 決済利益 |
---|---|---|---|---|
豪ドル円B80 年初来 | 1.5万通貨 (5千通貨×3) | 239,461円 | 7,908円 | 247,369円 |
米ドル円と豪ドル米ドル
米ドル円・豪ドル米ドル日足チャート
豪ドル円は、米ドル円と豪ドル米ドルをかけ合わせた合成通貨ペアです(クロス円)。
ということで、今週も米ドル円と豪ドル米ドルのチャートを見てみたいと思います。
米ドル円と豪ドル米ドルのそれぞれ日足チャートです。
先週同様、リスク回避の円買いと米ドル買いが拮抗しているため、他の通貨ペアと比べれば小幅な値動きとなっています。
それでも13日(月)には、一時110.10円まで下落したので、109円台突入を覚悟した方も多いと思います。
幸いこの日は陽線で引けてムードもそこまで悪くなりませんでしたが、週末にかけては、やはり下落トレンドに戻ってしまい、先週に比べて、111円台で上値がかなり重くなってしまいました。
豪ドル米ドルは、とうに年初来安値を更新しており、次の下落目安を探る展開になりました。
週明けに勢いよく下落したときは、このまま2016年12月の0.7157を目指すのではないかとすら思われました。
しかし、前述のとおり16日(木)の中国関連の報道でややムードが良くなり、16日(木)、17日(金)と陽線で引けたため、ある程度の安心感には繋がっていると思います。
豪ドル米ドル週足チャート
週足チャートでは5手連続の陰線から、長い下ヒゲを引いてようやく陽線で引けていますので、チャートだけを素直に見れば、一旦下げ止まったようにも見えますが、マーケット全体の地合いからは、なかなかそのような判断を呈することは難しいのではないでしょうか。
来週の動き
注目はドットチャートのみ
来週は、全体に指標が少なく、23日(木)のFOMCが一応注目されるくらいです。
とはいえ、今回は金利据え置きでしょうから、ドットチャートに大きな変化がなければ、そこまで大きな材料にはならないと思われます。
引き続き、指標を中心としたファンダメンタルズよりも、日中貿易戦争・トルコリスク・ユーロ懸念と国際政治にマーケットの関心が集中しており、これらのニュースは、指標とは違って、都度入ってくるため、投資家としては気の抜けない日々が続きそうです。
- 22日(水)…豪Westpac先行指数/米MBAローン申請指数/米中古住宅販売件数/米週間石油在庫統計
- 23日(木)…FOMC議事録/米新規失業保険申請/米住宅価格指数//米新築住宅販売件数
- 24日(金)…米耐久財受注
トルコ情勢には引き続き要注意
トルコ情勢からは引き続き目が離せませんが、予想どおりトルコリラ下落が新興国通貨全体に波及はしたものの、ユーロへの直接の影響は、今のところ限定的と言えます。
普段はマーケットから見向きもされないトルコリラ相場ですが、ここに来て完全に世界の関心事の中心になっているのは、なんとも皮肉な感じがします。
年初は30円前後だったトルコリラ円も、すでに半分の15円台にまで下落しています。
その後18〜19円台までは値を戻していますが、トルコが米国人牧師を解放しないかぎりは米土関係が改善するとは思えませんし、さらに言えば、NATO加盟国でありながら親ロシア政策をとるトルコ政府の姿勢が変更されないかぎり、根本的な解決には向かわないと思われます。
とはいえ、今回のトルコリスクは、夏休みの薄商いとの相乗効果で影響が大きかった点も考慮する必要があり、9月以降に欧米の機関投資家が本腰を入れ始めれば、トルコ経済の規模を考えれば、相対的にそこまで大きな問題ではなくなる可能性はあると思います。
豪ドル円ループイフダンでも、とにかく80円割れで下落に勢いがついたときには要注意、ということを念頭に置きながらのトレードが必要です。
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